酒好き100人超が選んだ!Sake World Summitで注目された酒蔵10選

関西最大級の日本酒の祭典「Sake World Summit」の来場者が選んだ、印象に残った酒蔵ランキングを発表!各酒蔵おすすめの銘柄もご紹介。

  • この記事をシェアする

2024年3月30日(土)、京都・岡崎にある京都市勧業館「みやこめっせ」にて開催された、関西最大級の日本酒の祭典「Sake World Summit」。
来場者の中から100人以上に「印象に残った酒蔵」を伺い、上位10蔵のランキングをまとめ!すべての日本酒はSakeWorld NFTで購入ができる。酒好きによって選ばれた美酒たちを、この機会に味わってみては。

No.1 風土が生きる自然派クラフトサケ[稲とアガベ]

築90年の旧駅舎を再利用した蔵で2021年秋に創業したクラフトサケ醸造所。
どぶろくや、日本酒の製造技術をベースにアガベシロップやホップなどの副原料を入れた「クラフトサケ」をプロデュースしている。

イチオシの一本!「CRAFT 稲とブドウ」

CRAFT 稲とブドウ

甲州という品種のブドウと米と麹を一緒に発酵させた、ワインでも日本酒でもない、新しい味わいのお酒だ。初めは実験酒として販売したところ非常に評判が良く、CRAFTシリーズとして正式にリリースされた。シリーズの中でも特に人気のある商品はこの「CRAFT 稲とブドウ」。
基本やや濁りで昨年は出しましたが、今年の01は完全に澄んだ酒として仕上げ、日本酒との調和を意識されたそう。酒のふくよかな香りにワインの果実み。酒感もありワイン感もあり不思議な飲みもの。冷えていても美味しいし、やや室温に近づいても開いてもよい。

酒名:CRAFT 稲とブドウ
原材料:米(秋田県産)、ブドウ、米麹(秋田県産米)
精米歩合:90%
使用米:秋田県産米 100%使用
フレーバー:日本酒とワインの香りを併せ持つ
アルコール度:14%

この記事の酒蔵はこちら

稲とアガペ 外観
稲とアガベ株式会社
秋田
♯酒蔵

No.2 京都洛中最古の酒蔵[松井酒造]

京都市中心部の東山三十六峰を望む鴨川のほとりに位置する[松井酒造]。元々は1726(享保11)年に現在の兵庫県香住町で創業。長い休造を経て2009年に復活。
代表銘柄『神蔵 KAGURA』をはじめ、『富士千歳』『京千歳』『金瓢』など米の旨みを最大限に引き出した銘酒は、金閣寺や北野天満宮といった京都の名だたる寺社の御用達。

京都・松井酒造

イチオシの一本!「神蔵 露花 スパークリング

神蔵 スパークリング

[松井酒造(京都府)]の神蔵 露花 スパークリングは、発酵から生み出される酒米の優しい甘さや旨みが幾重にも折り重なった濃淳な味わい、それでいて若々しい印象が残るスパークリング。マスカットのような香りときめ細やかな発泡、舌に残る微かな酸味が特徴。ちょうど良いガスの刺激が、清酒の味わいをさらに際立たせ、そして、食欲も増進させる。

酒名:神蔵 露花 スパークリング
特定名称:純米吟醸酒
原材料:米・米こうじ
使用米:非公開
アルコール度:7%
酵母:松井酒造オリジナル

この記事の酒蔵はこちら

京都・松井酒造
松井酒造株式会社
京都
♯京都♯酒蔵

No.3 ハワイの風景が浮かぶ楽園系日本酒[Islander Sake Brewery]

創業者の高橋千秋氏は日本で大学講師や醸造コンサルタントに勤めた後、2018年に憧れの地・ハワイでの酒蔵建設を叶える。
造りは、ハワイの海を眺めながら爽快に飲めるよう全量しぼりたて生酒。日本から取り寄せる自然栽培の酒造好適米のほか、渡船をルーツに持つカルローズやカリフォルニア産の山田錦を使用。

Islander Sake Brewery

イチオシの一本!「Islander Junmai Daiginjo Kitashizuku

Islander Junmai Daiginjo Kitashizuku

ハワイ島にある、ハワイアンの聖地マウナケア山に降る雪や雨は火山岩に濾過されて柔らかく清らかな水になり、お酒として生まれ変わる。富士山より高い4000メートルの山から吹き下ろす爽やかな風はプルメリアの香りを乗せて酒蔵に届く。その風で米を冷ましタンクに投入し、ハワイの雄大な自然の中で世界で一番癒される酒を作っている。酒米は北海道のきたしずくを使い、ハワイらしい南国の香りの中に深いコメの味わいを探すことが出来る。

酒名:Islander Junmai Daiginjo Kitashizuku
特定名称:純米大吟醸酒
原材料:米・米こうじ
精米歩合:50%
使用米:きたしずく
フレーバー:南の島のフルーツを感じさせる甘やかなしっかりした味わい
アルコール度:15.5%

この記事の酒蔵はこちら

Islander Sake Brewery
Islander Sake Brewery Hawaii(アイランダー・サケ・ブルワリー・ハワイ)
アメリカ

No.4 大地のパワーを伝えるどぶろく[ハッピー太郎醸造所]

酒蔵修行を積み、農業や味噌加工にも従事した池島幸太郎氏。2017年、滋賀県彦根市にて主に糀屋として[ハッピー太郎醸造所]を開業。蔵は長浜市の商業文化施設・湖のスコーレ内。発酵で美味しい風景を表現したい想いで完熟糀のどぶろくを醸す。お茶や薬草を使った新しい味わいのどぶろくも。

 ラベルにデザインされているのは滋賀県米原市の山間集落に拠点をおき、日々出逢う自然や動物をテーマに制作活動をしている切り絵作家早川鉄兵さんに依頼したキツネのモチーフ。

イチオシの一本!「something happy 野田村の山葡萄

ハッピー太郎醸造所

岩手県野田村に地域おこし協力隊で入り、そのまま山葡萄畑を借りた若者山口光司氏は、先人が挿し木で増やした山葡萄(固定種ニホンヤマブドウ)を大切に完熟させて加工、衝撃的に美味いジュースを作る。贅沢に搾りきっていないリッチな山葡萄滓と糀を合わせて醸し、山葡萄らしい香りと爽やかさを併せ持つジューシーなどぶろくに仕立ている。

酒名:something happy 野田村の山葡萄
原材料:米こうじ(国産米)、山葡萄ピューレ(国産)
精米歩合:90%
使用米:ありがとう米(滋賀県長浜市)
アルコール度:5%

この記事の酒蔵はこちら

ハッピー太郎醸造所
滋賀
♯クラフトサケ

No.5 全量生酛造りの良質な日本酒[土田酒造]

使うのは米、水、麹という3つの材料と菌のみ。蔵に住み着く乳酸菌や色々な微生物の活動を導き出す昔ながらの技法で、菌の力を引き出す技術を日々培い挑戦し続けている[土田酒造]。
その昔から地域で愛されてきた「誉国光」のほか、「酒をもっと自由に造る」をコンセプトにした個性豊かな銘柄群、杜氏たちの好奇心から生まれる研究醸造などを展開。

土田酒造

イチオシの一本!「シン・ツチダ

シン・ツチダ

自然の菌の働きを活用して造る「シン・ツチダ」は、環境の変化にとても強く、開栓前、開栓後、劣化することなく味が進化していくため、常温保管を推奨する。完全無添加の生モトづくりは、江戸時代の酒造りに近い製法。数々の微生物たちが生み出した、奥深く複雑な味わい。芯が通っていながらも、品が良い、味覚だけでなく、飲んだ人の心にも響くような酒だ。

特定名称:純米酒
原材料:米(国産)、米こうじ(国産米)
精米歩合:90%
使用米:群馬県産(あさひの夢)
フレーバー:カラメル
アルコール度:16%
酵母:酵母無添加(蔵付酵母)

この記事の酒蔵はこちら

土田酒造
土田酒造
群馬
♯群馬

No.6 「唯一無二」に挑み続ける日本酒界のパイオニア[増田德兵衞商店]

1675(延宝3)年、江戸時代初期に創業。厳冬期のみの仕込みで、素材の声に耳を傾けながら丁寧に醸す酒造り。唯一無二の洗練された味わいで世界中にファンを増やし続けている。
1964(昭和39)年に13代目当主が日本で初めて発明した「スパークリングにごり酒」。1965(昭和40)年から貯蔵をはじめた長期熟成「純米大吟醸古酒」も、この蔵が元祖を掲げる日本酒ジャンルだ。

イチオシの一本!「月の桂 稼ぎ頭

果実のようなスッキリとした酸味と米本来のなめらかな丸みが口中に広がる上品な味わい。食前酒に好適で、日本酒を呑みなれない方にもツウの方にも自信をもっておすすめできる。山田錦で丁寧に仕込んだ、しぼりたての美味しさは5~8℃をワイングラスでどうぞ。

特定名称:純米酒
原材料:米(国産)、米こうじ(国産米)
精米歩合:70%
使用米:山田錦
フレーバー:カラメル
アルコール度:8%
酵母:9号系

この記事の酒蔵はこちら

増田德兵衞商店
京都
♯京都

No.7 唯一現存する紀州徳川家の御用蔵[玉乃光酒造]

醸造アルコールを添加しない米100%の純米酒を、先駆けて復活させた[玉乃光酒造]。全国的にも珍しい純米吟醸と純米大吟醸を造りつづける純米吟醸蔵だ。
蔵を代表する『玉乃光』のなめらかな味わいに欠かせないのは、江戸時代後期に発見された最古の酒米品種とされる“備前雄町”だ。水は全ての工程で「伏水」を使用し、厳選された原料と江戸時代から続く手造り製法で「いい酒」を今に受け継ぐ。

玉乃光酒造06

イチオシの一本!「純米吟醸 TAMA

玉乃光酒造 純米吟醸 TAMA

日本酒とワインの醸造技術が華麗にFUSION!今までになかった豊かで深みのある味わいを実現。従来の日本酒では味わえない、多彩な甘味と酸味、そして旨味のハーモニーを楽しんで。

特定名称:純米吟醸酒
原材料:米、米こうじ
精米歩合:60%
使用米:岡山県産雄町100%
アルコール度:12%
酵母:ぶどう酒用4号

この記事の酒蔵はこちら

玉乃光酒造06
玉乃光酒造
京都
♯京都♯酒蔵

No.8 西条の風土と広島杜氏の技が息づく純米醸造[賀茂泉酒造]

2代目が本来の酒造りの復活を目指して、米と米こうじのみの醸造をスタート。試行錯誤の末、1972(昭和47)年に「本仕込賀茂泉」を発売し、純米醸造のパイオニアといわれるように。以降、代を継いで、日本各地の純米醸造、地元・西条の酒造業の発展に力を尽くしている。

イチオシの一本!「賀茂泉 純米大吟醸 壽

華やかな香りと上品で透明感のある甘みが調和。風格ある余韻を愉しむことのできる純米大吟醸酒。

特定名称:純米大吟醸酒
原材料:米、米こうじ
精米歩合:40%
使用米:広島山田錦
アルコール度:16%
酵母:非公開

この記事の酒蔵はこちら

賀茂泉酒造
広島
♯広島

No.9 奈良吉野の自然の中で醸す日本酒[美吉野醸造]

千本桜で知られる奈良県吉野の川沿いに佇み、花巴で知られる[美吉野醸造]。
「この酒を語るには花巴の歴史から話さなければればならない」という美吉野醸造の集大成ともいえる“自然淘汰”。吉野の自然に逆らわず寄り添い、理解を深め醸した結果から生まれた銘柄だ。中でも“自然淘汰DNA”は、今この瞬間も起こっている自然淘汰の中での進化を垣間見ることができる。

イチオシの一本!「自然淘汰

日々起こる選択の中で生まれている必然性を見つけると、無理のない選択ができるのではないかと醸しているお酒だ。今肌で感じている吉野のインスピレーションをそのまま表すため、奈良吉野の自然をモチーフに無理なく醸したお酒が“自然淘汰”。

特定名称:その他
原材料:米、米こうじ
使用米:奈良県産契約栽培米
フレーバー:非公開(仕込みにより異なる)
酵母:無添加

この記事の酒蔵はこちら

美吉野醸造
奈良
♯奈良♯酒蔵

No.10 未来を見据えた自然派酒蔵[仁井田本家]

江戸中期の創業から300年以上。自社田では農薬・化学肥料は使わず、稲藁・籾殻・畔の草など、田んぼから採れた物だけを田んぼに返す無肥料自然栽培を実施。全量生酛造りで100%自然米・天然水を使用したナチュラル日本酒を手掛けている。
銘柄は自然米のふくよかな旨みが心地よい「しぜんしゅ」のほか、透明感のあるキレを持つ食中酒「おだやか」、鋭く力強い「田村」など。

イチオシの一本!「にいだしぜんしゅ純米吟醸

にいだしぜんしゅ純米吟醸

日本で最初の自然酒、上品なふくらみのある純米吟醸酒。蔵に代々伝わる汲み出し四段仕込みをしていたお酒。上立香に甘香に酸臭にほんのりミルク様の香りが 少々。舌ざわり滑らかで、綺麗な甘味があり、酸の締り良く、少し甘味の余韻を感じられる。

特定名称:純米吟醸酒
原材料:米(国産)・米こうじ(国産)
精米歩合:60%
使用米:自然栽培米 トヨニシキ
アルコール度:15%
酵母:無添加

この記事の酒蔵はこちら

仁井田本家
福島
♯福島

特集記事

1 10
FEATURE
Discover Sake

日本酒を探す

注目の記事

Sake World NFT