イベントレポート

京都最大級の陶器市「清水焼の郷まつり」で、日本酒に合うお猪口選び

  • この記事をシェアする

「せっかく日本酒を嗜むなら、素敵な酒器が欲しい!」ということで、初心者でも存分に楽しめる京都の陶器市へ。
Sake World編集部員TとライターAがお気に入りの酒器を探しに行ってきた!

今回訪れたのは、2023年10月20日(金)〜22日(日)に開催された第47回「清水焼の郷まつり」。
若手作家から老舗まで、ありとあらゆる作品が一堂に会する陶器市は、自分の好みに合った酒器を探すのにうってつけ!

毎年恒例の「清水焼の郷まつり」って?

京都市山科区にある清水焼団地は、その名の通り、京焼・清水焼の産地。
[清水焼の郷会館]を中心に、窯元や作家から原材料屋に至るまで京焼・清水焼に関するお店が大集結!

そんな焼き物の聖地で行われる「清水焼の郷まつり」は、毎年10月第3金曜日から日曜日の3日間に開催。
約90もの製陶事業者が出展する京都最大級の陶器市とあって、連日多くが訪れる。

作り手の個性が光る陶器市へ、いざ出発!

現在、“京焼・清水焼”は京都で焼かれる焼き物全般のこと。

原料にも技法にも縛られていない産地は全国的にも珍しく、そのため個性豊かな作品が勢ぞろい!

磁器に陶器、光沢のあるものやマットなもの、どれを見ても同じ産地とは思えないほど。お気に入りを探し出す意欲がメキメキ湧いてくる!

注目作家①王道なのに今っぽい!100年続く[水野陶苑]

まず惹き寄せられたのは、繊細な絵柄が特徴的な[水野陶苑]。

100年続く清水焼の窯元で、この道60年以上の3代目・水野春陽さんが手がける。染付は、まさに清水焼の王道!

この日、店番をしていたのは次男の岡部周平さんと妻の愛(めぐみ)さん。「父が成型を行い、母が絵付けをしています。昔ながらの分業制なんですよ」とのこと。

盃は鳥獣戯画の赤絵や網目柄の染付など、価格だけでなく絵柄もバリエーション豊富。手捻りとは信じられない薄さのものもあり、口当たり良し!
酒器の価格は600円〜5000円ほど

水野陶苑
Instagram/@mizuno_shunyo

注目作家②シロクマと癒しの晩酌![創作磁器 楽土]

きょろきょろと歩いていると、「かわいい!」が止まらぬブースを発見!

愛らしい動物たちを生み出すのは、陶磁器作家の多田誠三さん。
かわいすぎる“お猪口”も発見!深い青にシロクマの白と月の黄色が映えるデザインで、晩酌にぴったり。日本酒を入れると、まるでシロクマが湯船に浸かっているよう!

お猪口のほかに片口なども。電子レンジ可なので、手軽に熱燗が作れるのがうれしい。「そばちょこ」は焼酎を飲むにもおすすめ
酒器の価格は2000円〜5000円ほど

創作磁器 楽土
Instagram/@rakudo_kyoto

注目作家③チャレンジエリアでこれから期待の若手作家!

お次は、20代の若手作家を応援するチャレンジエリアへ。
専門学生や美大生、卒業生などが出展しているとあって、クオリティが高いのにどれもお手頃価格!

今回紹介する清水朋花さん(左)と寺田陸さん(右)は、京都市立芸術大学の卒業生。

清水焼団地の[泉陶料]で働きながら、去年からそれぞれの創作活動を開始。これからの活躍が楽しみなお二人。

酒器を扱っていたのは自身も日本酒好きだと話す清水さん。白や銅の釉薬が印象的な作品は、さらさらとしたマットな手触りが心地よい。
酒器の価格は1000〜2000円ほど

清水朋花さん
Instagram/@shimizu_tomoka

寺田陸さん
Instagram/@surfsmelt

清水焼団地きっての新鋭窯元[TOKINOHA Ceramic Studio]

清水焼団地にアトリエとショップを構える[トキノハ]も、お店の前にブースを出展。

店内も含めるとかなりの量の作品数があり、見応え抜群!生活に寄り添う器は、毎日使っても飽きのこない洗練されたデザイン。

代表であり陶芸家の清水(きよみず)大介さんの作品は、シンプルながらも他にはない雰囲気が感じられる。

TOKINOHA Ceramic Studio
Instagram/@tokinoha_kyoto

軽食からおやつまで!フードエリアも充実

ついついじっくり見てしまい、お腹が空いても大丈夫!
京都府内から25店もの飲食店が出展しており、陶器市とはいえ、食にも大満足。

秋の青空の下、屋台やキッチンカーのグルメでちょっとひと息。物欲も食欲も止まらない!

今回、手に入れた酒器3点をプレゼント!

どれも魅力的で唯一無二なお店ばかり。大いに悩んだ末に二人が選んだ酒器は、こちらの3つ。

なんと今回は抽選で各1名、計3名の方にプレゼント!!
応募方法の詳細は公式Sake World公式Instagramで発表するので、そちらをチェック。


網目の盃/[水野陶苑] 
幸せをキャッチする網目は縁起物。高台にまでびっしりと描かれた熟練の職人技に注目を


シロクマお猪口/[創作磁器 楽土]
透明度の高い釉薬と細かな顔料を合わせることで深みのある青に。月も釉薬で描くこだわりが


白と銅のゴブレット/清水朋花さん
白と茶色の境目が青みがかっているのは、銅による化学反応。質感や色合いが実に豊かな表情

陶器市以外の日も楽しめる清水団地

清水団地には、清水焼・京焼のお店がたくさん。
[清水焼の郷会館]では、陶芸作家らの展示スペースやアンテナショップもあるので、陶器市へ行けなかった人も、ぜひ一度、清水団地へ。

どうしても陶器市に行きたい!という方は、全国各地の焼き物の産地をチェック。
年間を通して、さまざまな陶器市が行われており、最近ではオンライン陶器市なるものも。現地に行かなくても、ネットで購入できちゃう。ぜひ、あなたも酒器探しの旅へ出発を!

清水焼の郷まつり公式Instagram@satomaturi_kiyomizuyaki

特集一覧はこちら
https://sakeworld.jp/special/

清水焼の郷会館(清水焼団地協同組合)

清水焼の郷会館(清水焼団地協同組合)

住所
京都府京都市山科区川田清水焼団地町10-2Googlemapで開く
TEL
075-581-6188
HP
https://www.kiyomizuyaki.or.jp/
営業時間
9:00〜17:00
定休日
土・日曜・祝日休、お盆・年末年始

特集記事

1 10
FEATURE
Discover Sake

日本酒を探す

注目の記事

Sake World NFT