イベントレポート

渋谷MIYASHITA PARKで乾杯!国内外から日本酒好きが「SAKE PARK3杯」に集結

2024年5月17日、18日、19日(金~日)の3日間、東京渋谷のMIYASHITA PARKで、日本酒やクラフトサケの飲み比べが楽しめるイベント「SAKE PARK3杯」が開催された。国内外から多くのゲストで賑わう様子をレポート。

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1. MIYASHITA PARKに酒好きが集結

2024年5月17日、18日、19日(金~日)の3日間、東京渋谷のMIYASHITA PARKで、日本酒やクラフトサケの飲み比べが楽しめるイベント「SAKE PARK3杯」が開催された。今回は、全国から25社の酒蔵と5社のクラフトサケ醸造所、合計30社が出店するというしびれるイベントだ。

MIYASHITA PARKは日頃から流行に敏感な若い世代やインバウンドのゲストなど多種多様な人々が集まるスポット。今回の日本酒イベントは、いつも以上に国内外から多くのゲストで賑わい大盛況となっていた。

イベント主催者の平和酒造株式会社の山本さんからメッセージ

「今回3回目の開催となった「SAKE PARK」
開催期間を3日間に拡大し、過去最高となる2万人の方にご来場いただきました。
『渋谷から日本の酒文化を世界へ!』のキャッチコピーのもと、まだ日本酒の魅力に気づいていない若い世代や海外の方々へアプローチができるよう、流行の最先端が集まる渋谷の注目スポット「MIYASHITA PARK」で開催してきました。その想いの通り、当日は幅広い世代の方、そして海外の方々が仲間と一緒に日本酒を楽しんでいる姿をたくさん見ることができました。お酒に合うフードや、アーティストの生ライブも企画し、SAKE×食×ミュージックというカルチャー感のある空間を作り出せたのではないかと思っています。次回のSAKE PARKは2024年秋に開催予定。さらに進化するSAKE PARKをぜひ楽しみにしていてください。またMIYASHITA PARKでお会いしましょう!」

2. 北陸「能登の酒を止めるな」プロジェクトブース

「能登の酒を止めるな!被災日本酒蔵共同醸造支援プロジェクト【第一弾・2024春】」で醸造された共同醸造酒が飲めるブースも。能登のお酒のファンや、プロジェクトを応援したい人で賑わっていた。

★どんなプロジェクト?★

2024年の能登半島地震により被災し、酒造りの継続が困難になってしまった酒蔵の復興を支援したいと、石川県で酒蔵を営む吉田酒造店が立ち上げたプロジェクト。全国の酒蔵に協力を仰ぎ、それらの蔵と共同で被災蔵の銘柄の酒造りを行い、酒屋を通して市場に流通させること、そして被災蔵に売上を通じたお金の循環が生まれ続ける仕組みを作っている。

イベント現場で、お酒の試飲をふるまっていた日吉酒造店の杜氏、日吉智杜さんは、「能登は良いお酒の宝庫なので、今まであまりのなじみのなかった方も是非飲んで、その味わいを楽しんで下さい」と笑顔を見せた。

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 3. 注目の蔵をピックアップ

土田酒造(群馬県)

「一こうじ、二もと、三つくり」が酒造りの基本です。大切なのは、麹造りということを指しています。『Tsuchida 99』は、当社自慢の麹99%製法で、その麹米を日本酒と名乗れる限界まで使用しています。生酛仕込みで、群馬県の飯米を出来る限り精米せずに、米、水、麹にこだわって造っている当蔵の自信作を是非味わって下さい」

土田酒造のお酒の購入はこちら

秋鹿酒造(大阪府)

「限定品『純米多酸 自営田雄町 槽搾直汲』です。無農薬無化学肥料・循環農法で自社栽培した雄町を70%精米で使用しています。多酸酵母と呼ばれる協会28号酵母を用いて、しぼりたてのお酒を生原酒のまま瓶詰めしてみました。穀物のコクと爽やかさを感じる香りで、口当たりはフレッシュ。そして、力強い辛さと酸味が広がっていくのを味わってほしいですね。雄町ならではの濃い旨みとジューシーな甘み。厚みのある骨太な味わいが魅力的で、酸によってスパッとキレる後味。一癖ある、けれどそれが癖になりますよ」

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吉田酒造店(石川県)

「特に一押しは『吉田蔵u巾着』コシヒカリの先祖とされる石川県の在来米「巾着」を無農薬、無化学肥料で育て、モダン山廃で醸した生原酒です。地味深い味わいと独特の爽やかさを兼ね備えた唯一無二の味わいで、繊細でありつつ、深い味わいが癖になります。

車多酒造(石川県)

『天狗舞 縹 HANADA-Label 山廃純米』

「石川県が開発した米「百万石乃白」を用いて、”天狗舞流”山廃仕込みで醸した山廃純米酒です。すっきりした綺麗な香味が特徴の百万石乃白の良さを活かしています。そこに滋味深い味わいをもたらす天狗舞流山廃仕込みをかけあわせることによって、モダンさも表現。 モダンな山廃純米を召し上がれ。」

八仙酒造(青森県)

「今年も出ました『陸奥八仙 夏吟醸』涼しげな水色ラベルがキラッと輝き、涼しい外観のイメージを裏切らないさっぱりした口当たり。爽やかな甘い香りと優しい甘味が広がるこのお酒は、アルコール度数が14度で低めということもあり、ビールのようにグイっと飲めちゃいます。冷蔵庫でよく冷やして、少し大きめのガラス製の杯でお楽しみ下さい。べたつかずすっきりと楽しめる味わいなので、白身魚やイカ、タコのお刺身など、さっぱりしたものやぷりぷり感のあるお料理と好相性ですよ。」

富美菊酒造(富山県)

「当蔵の看板酒『羽根屋 煌火 純米吟醸生原酒 』です。富山県産の五百万石を原料米に使用し、夜空を彩る花火の艶やかな煌めきのようでいて、海のように包み込むようなイメージで造りました。心に染み入る優しい味のお酒で、上品で華やかな香りで、口に含むと綺麗な旨味と酸が広がります。瑞々しく透明感のある味わいで、食前酒でも食中酒としても万能です。」

4. おつまみも充実

六本木の焼き鳥店「撚」が提供する「焼き鳥くるみガレット」、「焼き鳥ちらし重」、出張イタリア料理人・岸本恵理子さんが旅で得たインスピレーションから自由な発想で表現しているメニューとして、ナポリの郷土料理「海苔香る揚げたてのゼッポリーニ」など、おしゃれなアレンジを加えたスペシャルおつまみが充実し、夏を思わせる暑い日差しの下、フード売り場も大盛況だった。

5. SAKE PARKを体感してみて

「日本の伝統文化である日本酒をこれまでになかった切り口で表現し、これから日本酒文化を伝えていきたい若者や海外の方々にも興味を持ってもらいたい」という趣旨でスタートしたこのイベント。人気酒蔵の有名銘柄からはあまり手に入らないようなレアな日本酒、更に近年新ジャンルとして注目が高まっている“クラフトサケ”まで様々なお酒を楽しむことができる。また実際にお酒を製造してる造り手と交流ができるのもアドバンテージだ。今回、各出展酒蔵やゲスト共に比較的若い方が多く、活気溢れるパワフルな雰囲気を感じた。また、天候にも恵まれ気候の良い時期に屋外で飲めるという開放感もイベントの魅力を底上げしていた。 

 

ライター 秦野理恵
海外に日本酒をもっと広めたい”野望を持つ、日本酒をこよなく愛する🍶PRお姉さん
Singapore 在住歴9年のバイリンガルアナウンサーで日本酒の海外向けPRも行っている。
酒エンタメ情報や海外事情などをはじめ、お酒の面白さを幅広くお届けしている。
特技:少林寺拳法、英会話、ドイツ語(少々)
好きなタイプ:生酛系、古酒

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