アッサンブラージュによるラグジュアリー日本酒ブランド[HEAVENSAKE]が日本初上陸!
世界10各国以上に展開しているラグジュアリー日本酒ブランド[HEAVENSAKE]が日本初上陸。 ブレンドを手掛けるレジス・カミュ氏と共同創業者であるカール・ヒルシュマン氏にインタビュー。
日仏合作のアッサンブラージュ日本酒として、現在世界10各国以上に展開しているラグジュアリー日本酒ブランド[HEAVENSAKE]が日本初上陸。なんといっても注目は、アッサンブラージュの神とも謳われたシャンパーニュ界のレジェンド「レジス・カミュ氏」が手がけているという点だ。[HEAVENSAKE]のアッサンブラージュ・マスターにして共同創業者であるレジス・カミュ氏、同じく共同創業者であるカール・ヒルシュマン氏に話を伺った。
レジスさんは、世界中のセレブリティーに愛されているフランスのシャンパーニュ・メゾン、パイパー・エドシックの最高醸造責任者を長年務め、ワインメーカー・オブ・ザ・イヤーに通算8回も輝いている。シャンパーニュは実にそのほとんどがアッサンブラージュ(ブレンド)によって作られており、アッサンブラージュの卓越した技術と文化が根付いている。そんなレジス氏が、「HEAVENSAKE」にかける想いとは。
「今回で21回目の来日になる。シャンパーニュの仕事を含めると日本との付き合いは長く定期的に来日している。来日の初期段階から日本酒には出会っており、すばらしい体験だったことをよく覚えている。ヨーロッパ人の多くは先入観として、日本酒はお米からできた強いアルコールと思っているが、あるバーで私が飲んだのは、とてもやさしくてフルーティーな飲み物だった。その時、私は日本酒に目覚めたと回想する。アッサンブラージュによる日本酒ブランドの構想が出たのは実は10年以上前の事。アッサンブラージュということで私に声がかかったのです。しかし当初は酒蔵のみなさんはちょっと懐疑的でした。しかし、いざ出来上がってみるととても良いものができたと皆で喜んでいる状況です」。
今回日本でローンチさせた商品は2つ。「伯楽星」で有名な宮城の[新澤醸造店]による「レーベノワール 純米大吟醸」と「浦霞」を手掛ける[佐浦]による「レーベルオレンジ 純米大吟醸」だ。HEAVENSAKEは、各蔵内での日本酒をアッサンブラージュして新しい味わいを作る。杜氏をはじめ蔵人と丁寧に話し合い、同じ目線と足並みで味わいをつくりあげていくのが特徴だ。使用する日本酒は酒蔵からの提案のあったものを吟味し、まずはメインになるものが決まる。そこに、ミネラル感、フローラル感をどう加えていくか想像を膨らませていく。シャンパーニュの場合は各シャトーが独自のスタイル(シグネチャー)を持っているが、HEAVENSAKEの場合は「アロマがフローラル&フルーティー、味はフルーティー&フレッシュ、余韻が長く、シルキーな口当たり。アルコールのアタック感が少ないもの」と定義しているそうだ。
「アッサンブラージュはパズルのようなもの。複数のピースで出来上がる。1%加えることでガラリと味が変わることがある。素晴らしいと思うのは、アッサンブラージュがもたらす魔法は、1+1=2以上になること!」とレジス氏は話す。レジス氏の40年にもわたるシャンパーニュの技術が光る。ものによっては30回以上のテストを経るものあれば、1日で決まることもあるそうだ。ただし、テスト回数やかかる日数にかかわらず、重要なのはパーフェクトな域に達するまで、妥協なくやること。もちろん酒蔵にもお付き合いを頂くそうだ。HEAVENSAKEは純米酒しか使わないのも特徴だ。意図的でもあるが、結局は色々とテイスティングして美味しいと思うものが純米だったそうだ。
カールさん「日本に友人がいて、日本のクラフトマンシップや伝統についての素晴らしさを学び、これを世界に伝えたいと思った。ヘリテイジを守っていく事も大切だが、同時にヘリテイジにフランス人が考える“生きる喜び”を付け加える事ができないかと考える。日本酒には長い歴史がある。10年ほど前に日本酒に出会い、ここにアッサンブラージュという新しいカテゴリを作りたいと思った。日本には世界最高水準のお客さんも料理人もいる。日本酒はそれ自体がとても完璧なレベルでの製品だ。さらに良くするためには一筋縄ではいかない。そこでフランスのアッサンブラージュの技術を取り入れる必要があった。そのためにその技術を持つレジスを迎え入れる必要性があった。そしてそれはうまく行き、一連のやりとりの中でレジスと、各蔵の杜氏さんたちとの関係値も進化してきたと思う。最初は少し懐疑的だったが、やはりプロ同士。良いものは良いとわかり合える」。
「もうひとつ、日本酒はセクシーでなければならない。例えば、ステージ上で有名なラッパーがお酒を飲み干す瞬間があれば、手に持つボトルはセクシーに見えないといけない」。
「日本のマーケットにかける想いはとても熱い。念願だった。慎重にローンチの正しい時を待っていた。これから日本酒の本場、日本でもポジションを確立し、正しさを証明していかなければいけない。世界での日本酒の市場は今の3倍に育っていくと思いっている。このアッサンブラージュの手法は、日本酒の持つ新たな価値として、そしてHEAVENSAKEはその象徴になっていきたい」など、熱く想いを語っていた。
■レーベル・ノワール 純米大吟醸(写真左) 春のバラ、ピーチなどの種のある果物を彷彿とさせる。口に含むと芳醇かつフレッシュでシルキーな口当たりが特徴。
720ML | アルコール度数:15%
製造者 株式会社新澤醸造店
販売価格:14,600円(小売推奨価格)
販売先:IMADEYA各店舗、IMADEYA ONLINE STORE
■レーベル・オレンジ 純米大吟醸(写真右)
オレンジなど手でかぶりつけるようなフルーツを思わせる。まっすぐな苦味にピシッと背筋の伸びた英国紳士の着こなしを連想させる味わい。
720ML | アルコール度数:16%
製造者 株式会社佐浦
販売価格:10,652円(小売推奨価格)
販売先:IMADEYA各店舗、IMADEYA ONLINE STORE