特別純米 雨後の月 十三夜
相原酒造株式会社 | 広島県
相原酒造
広島県呉市仁方(にがた)。瀬戸内随一の景観美で知られる霊峰・野呂山をはじめとする3つの山と、瀬戸内海に囲まれた小さなこの町で、1875(明治8)年に産声を上げた相原酒造。名水と称えられる野呂山の伏流水、海路の要所として栄えた仁方港に恵まれ、戦前には県内屈指の石高を醸す蔵へと成長した。
戦時中の統制経済による強制廃業も経験したが、復活後、1988(昭和63)年に五代目社長となった相原準一郎さんが、「自分が飲んで美味しい酒を造りたい」と『品質第一主義』を掲げ、県内でもいち早く、特定名称酒の醸造に力を注ぐ吟醸蔵へと舵を切った。
代表銘柄の「雨後の月」は、小説家・徳冨蘆花の随筆にちなみ二代目が命名したもの。「雨上がりの空に、冴え冴えと光り輝く月が周りを明るく照らす」……そんな澄みきった美しい酒を醸したいと願った心は今も蔵人に引き継がれている。
純米、吟醸、純米大吟醸など、スタイルごとの個性も際立つ「雨後の月」だが、軽やかで上品な香りと、なめらかでキレのある美しい後口という持ち味はすべてに共通。各種コンペティションでの入賞をはじめ、高い評価を受けている。