Sake Brewery

オードヴィ庄内

伝承する醸造技術と水への感謝 「清泉川」に込める[オードヴィ庄内]の思い

山形県の北西部に位置し、日本海沿岸に面する庄内地方。西の日本海に注ぐ最上川、東に仰ぐ月山・羽黒山・湯殿山の出羽三山、そして一大農業生産地域としても知られる庄内平野と、古くから水にも山にも米づくりにも恵まれた土地だ。[オードヴィ庄内]は他に類を見ない個性的な酒を醸す。

オードヴィ庄内
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創業者一族が守り抜いてきた醸造技術

[オードヴィ庄内]の歴史は味噌や醤油を醸造していた麹業を営んでいた江戸時代まで遡る。当時の技術を生かして1875年に日本酒醸造蔵を立ち上げて清酒製造を開始した。そして現在でも代表銘柄となっている「清泉川(きよみずがわ)」が誕生。

日本海の海辺で寒風が吹きよせる酒蔵付近では、古くから鳥海山の伏流水が湧き出ており、良質な仕込み水に恵まれた。庄内平野で作られた全国トップクラスの品質を誇る酒造米と、146年の醸造技術に裏打ちされた酒造りを続けている。

[オードヴィ庄内]独自の醸造技術は創業以来、創業者一族の中で伝承されてきた。蔵元自らが杜氏として酒づくりの技を磨き、その技術が令和に至っても、[オードヴィ庄内]の日本酒を支えている。

全量手造りできめ細かい醸造にこだわる「清泉川」

「清泉川」という名は祖先がこの地に根を下ろした経緯にも繋がっている。庄内砂丘に湧き出る泉の美味しさに驚き、その水を使って酒を仕込んだことから命名した。自然の恵みに感謝し、湧き出る泉(=鳥海山の伏流水)が定住のきっかけになったことを忘れないようにという思いを込めた。

小さな蔵ながら水から米、酵母に至るまで地場産品を貫き、全量手造りできめ細かい醸造にこだわる。厳しい風雪のなか、寒造りで仕込んだ純米酒は、2004年に山形県で開発された酒造好適米「出羽の里」を使用。凝縮された米本来の旨味が楽しめる。

究極の食中酒を目指して造られた「清泉川」。あらゆる料理と相性がよく、飲み飽きしないすっきりとした酒質が特徴だ。このほかにも商品に合わせて「出羽きらり」、「出羽燦々」など酒米を使い分け、庄内産の米の味わいを存分に引き出している。

フランス語で「生命の水」を意味する「オードヴィ」

現在の社名[オードヴィ庄内]に使われている「オードヴィ」とは、フランス語で「生命の水」を意味する。恵の泉である鳥海山の伏流水が豊かな庄内平野を潤し、美味しい米が生まれ、その米によって「清泉川」を醸すことができる。この伏流水への強い思いを込めて、株式会社に組織変更した1993年に、現在の社名に変更したのだそう。

酒造りに欠かせない水への感謝と畏敬の気持ちを忘れず、歴史と伝統に支えられた醸造技術で地元の豊かな自然を旨い酒へと昇華させる。オードヴィ庄内はこれからも庄内ならではの酒を造り続ける。

この酒蔵の銘柄一覧

株式会社オードヴィ庄内

株式会社オードヴィ庄内

創業
1875年
代表銘柄
清泉川
住所
山形県酒田市浜中乙123Googlemapで開く
TEL
0234-92-2046
HP
https://kiyoizumigawa.com/
営業時間
9:00~17:00
定休日
土、日、祝

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