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【豆知識】今年の金賞受賞酒が気になる!「全国新酒鑑評会」とは?

「全国新酒鑑評会 金賞」と書かれたピカピカの首掛や、シールを誇らしげに貼った日本酒を見かけることがありますか?今回は唎酒師の藤田えり子さんが「全国新酒鑑評会」について解説します!

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初夏になると「全国新酒鑑評会 金賞」と書かれたピカピカの首掛け、またはシールを誇らしげに貼った日本酒を見かけることがあります。これってどんなコンクールなのでしょう? 唎酒師の藤田えり子さんが解説します。

「全国新酒鑑評会」とは

全国新酒鑑評会とは、酒類総合研究所と日本酒造組合中央会が共催する新酒の審査会です。目的は「新酒を全国的に調査研究することにより、製造技術と酒質の現状及び動向を明らかにし、もって清酒の品質向上に資すること」と明記されていて、金賞の受賞は高い技術力の証明となり、酒蔵にとって大変な名誉なんです。

審査では日本酒の専門家による官能評価(唎き酒)が行われます。予審は香りと味について5段階で評価し、ほかに特徴的な香りをチェック。決審は香味の調和や特徴などについて3段階で総合的に評価をします。予審を通過すれば入賞、決審で特に優れていると評価されたものに金賞が授与されます。

金賞受賞酒は意外と多い?

出品されるのはその酒造年度にしぼった吟醸酒の原酒、例年では約800点前後。各蔵ごとに1点のみ、持てるすべての力を注ぎ込んで特別に作られた一本です。審査は4月から5月にかけて行われ、5月下旬に栄えある金賞が発表されます。
割合としては出品酒の約半数が入賞、そのうちの4割ほどが金賞に輝きます。意外と多いように思うかもしれませんが、名高い酒蔵でも連続して受賞するのは至難の技。ちなみに昭和30年代までは1位以下の順位まで付けられていたそうですよ。

さて、今年(令和5酒造年度)の金賞受賞酒はいかに。独立行政法人 酒類総合研究所ホームページ上で発表されるので、気になる人はチェックしてみてください。
※ 酒造年度は7月1日〜翌年6月30日を1年度として区切られています。

美味しい吟醸酒は鑑評会のおかげ

第1回の開催は1911(明治44年)と歴史は古く、これまでに醸造技術の発展に大きな役割を果たしてきました。
現在多くの酒蔵で使用されている協会系酵母は、鑑評会で優秀と認められた酒蔵の酵母から生まれたものです。例えば協会6号は昭和10年に秋田県の[新政]の醪から、協会7号は昭和21年に長野県の[真澄]から、それぞれ分離・採取されました。
もとはと言えば大吟醸や吟醸という呼び名も、鑑評会出品のために「吟味して醸した」という意味。それぞれの酒蔵が威信をかけて切磋琢磨してきた歴史があればこそ、美味しい吟醸酒が飲めるというものです。

鑑評会出品酒が飲めるイベントも

今年の全国新酒鑑評会に出品された金賞、入賞酒を飲んでみたくないですか? 日本酒造組合中央会が主催する「日本酒フェア2024 」では、一般向けの全国新酒鑑評会公開きき酒会が開催されます。現代の吟醸酒の最高峰が体験できますよ!
●2024年7月5・6日  東京・池袋サンシャインシティ https://sakefair.com/


ライター・唎酒師 藤田えり子
大阪の日本酒専門店に世界を広げていただき、さまざまな日本酒や酒蔵に出合う。好きな日本酒は秋鹿、王祿ほか
お酒以外の趣味は鉱物集めとアゲハ蝶飼育。

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