【豆知識】日本酒の賞味期限はいつまで?正しい保存・保管方法を解説
せっかく手に入れた日本酒だから、最後の一滴までおいしく飲みたいもの。日本酒の保存・保管の仕方や賞味期限の有無について、唎酒師の藤田えり子さんが解説します。
日本酒に賞味期限はない!?
日本酒のラベルを見ても製造年月や酒造年度の表記のみで、賞味期限はありません。ワインなども同様ですが、アルコール度数が高く基本的に腐敗することはないためです。
ちなみに製造年月は瓶詰めした年月。〇〇BYと表記される酒造年度は、その年の7月1日から翌6月30日までを表しています。

日本酒を「温度・光・酸化」から守る保管方法
とはいえ、保存の仕方によって風味が変わることがあるので注意が必要です。
まずは温度。2回火入れをしている純米酒や本醸造酒は通常は室温で大丈夫ですが、吟醸酒や大吟醸酒は冷蔵庫管理が原則。また生酒など「生」の付くお酒も要冷蔵です。
次に気をつけたいのは光。紫外線によってアミノ酸などが化学変化を起こし、嫌な臭いや風味のもとになります。日本酒の瓶に茶色系が多いのは光を遮る効果があるため。太陽光だけじゃなく、蛍光灯などの紫外線でも影響するので要注意です。長期の保存の場合は直射日光が当たらず、家電製品などの放熱がない“冷暗所”で保管してください。新聞紙などでくるんだり、化粧箱に入れるのもおすすめ。
そして、空気に触れることによる酸化でも味が変わります。飲みかけの瓶を横にしない方が良いというのは、瓶中の空気に接する面積が多くなるからです。

開栓後飲み切る目安は?
どのお酒も開栓後は冷蔵庫へ入れてください。火入れをした純米酒や本醸造酒は一カ月、吟醸酒は一週間、生酒は数日を目安に飲み切りましょう。一升瓶のまま冷蔵庫に入れにくければ、手持ちの清潔な瓶やペットボトルに移し替えてもいいでしょう。
でも、開封してからの味の変化も一概に悪いとはいえないのが日本酒のおもしろいところなんです。空気に触れて香りが開いたり、かたさが取れてまろやかになったと感じることも。飲み頃は自分次第、お好みでいろいろ試してみてくださいね。

ライター 藤田えり子
唎酒師。大阪の日本酒専門店に世界を広げていただき、さまざまな日本酒や酒蔵に出合う。好きな日本酒は秋鹿、王祿ほか
お酒以外の趣味は鉱物集めとアゲハ蝶飼育。
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