ナイトカルチャーに日本酒文化を![SAKE PARTY NIGHT]が歌舞伎町「ZEROTOKYO」で開催
京都のクラブシーンで日本酒文化を発信している[Sake World]が東京歌舞伎町に進出! 「SAKE PARTY NIGHT」と題してクラブで日本酒!酒蔵がDJ!?2025年8月29日に開催した様子をレポートする。
日本酒文化とクラブカルチャーを融合させるパーティーとして企画された本イベントは、日本酒の造り手である酒蔵自身がDJブースに登場するのが特徴だ。京都ではお馴染みのクラブイベント「Sake World」が京都を飛び出し新宿歌舞伎町の地で開催。世界的に見ても音楽・ファッションなど現在進行形でカルチャーの発進地である新宿歌舞伎町での盛り上がりの様子をお届けする。
世界のお客様を日本酒と音楽でおもてなし

まずは、関係者及びゲストの2025 Miss SAKE Japan 館農知里さんを交え、鏡開きからスタート。関係者も共に楽しむのが重要!と言わんばかりに始まりから皆さん楽しそうな様子。

20時オープンとともに会場は満員に!各酒蔵の日本酒を堪能できるだけでなく、オリジナル日本酒カクテルも登場。先着200名には記念うちわが配られ、数量限定の振る舞い酒も振る舞われた。酒蔵と共に音を浴びながら日本酒を飲むのはまた格別。参加者は日本酒の奥深い味わいとナイトクラブの熱狂を同時に味わっていた。

お酒の一大消費場所といえば、世界的に見ても「ナイトクラブ」だろう。世界中の都市型の観光地やリゾート地には必ずと言っていいほど存在し、多くの人が集い、夜通し盛りあがっている。実は今、日本のナイトクラブも多くの訪日外国人客で溢れかえり、夜まで遊びつくしたい観光客のたまり場となっているのをご存じだろうか。
しかしながら、そこにあるのは西洋の音楽と西洋のお酒が中心で、せっかく日本に来たのに世界のどこに居ても飲めるものが嗜まれているのが実情だ。そこで立ち上がったのが「ZEROTOKYO」。世界有数の繁華街である新宿歌舞伎町にあり、地下2階~地下4階の3フロア5エリアで構成される国内最大級のナイトエンターテインメント施設だ。週末ともなれば1日4000杯が消費される巨大なクラブでは「エンターテイメントジャンクション」をテーマに掲げ、様々なイベントが開催されている。

日本の夏らしい浴衣で来場もちらほら。なぜか洋服より映える。 2025Miss Sake Japanの館農さん(下右)と、たまたま東京にいたとのことでかけつけてくれた2025 Miss Sake Osakaの荻野さん(下左)
ハッピでDJ、飲んでハッピー
「お酒と音楽」は太古の時代から楽しまれてきたエンターテイメントの真髄。どちらも“酔いしれる”という述語がぴったりハマる。この2つは時間も言葉も国境も超えて楽しまれている。ナイトクラブは「お酒と音楽」を楽しむための真骨頂。海外の方を迎え入れ、もてなしするために、お酒が“和酒”に切り替わるだけで大きな変革だと言える。難しい味わいの説明は抜きにして、シンプルに“美味しい”と“楽しい”を持って帰ってもらうための取り組みがこの「SAKE PARTY NIGHT」だ。写真を見ているだけで、日本酒のイメージが軽快で楽しい飲み物だと思えてくる。

上から月の桂・増田社長/ 松井酒造・松井社長/玉乃光・羽場社長とAssemblage Club上山/ 開運DJもーちゃん氏とアーバンリサーチの斉藤氏 京都村正・村山代表 ボン・ジョビで会場を盛り上げる開運DJもーちゃん
今回は、京都から齊藤酒造(英勲)、玉乃光酒造(玉乃光)、増田德兵衞商店(月の桂)、松井酒造(神蔵)、山本本家(神聖)、Assemblage Clubの6蔵が登場しDJとしてプレイ。会場を盛り上げた。さらに多彩なゲストDJも登場し客層も豊か!開運DJもーちゃんこと「週刊ホテルレストラン」元編集長、現シニアディレクターの毛利愼氏、京都の伝統文化イベント等のプロデューサーや、立命館大学の客員研究員も務める「京都村正」の村山和正氏、ファッション業界からは「アーバンリサーチ」のDX統括・執行役員をされている齊藤悟氏など、幅広いDJと幅広い選曲はクラブ初心者にもわかりやすく、お決まりのハウスやテクノからなんとB’zまで流れる場内は大変な盛り上がりを見せていた。

そして、なんとこの日は歌手・ドラマー・作曲家として長年活躍されている「つのだ☆ひろ」さんがお忍びで来場され、名曲『メリー・ジェーン』を生歌で披露。「えっ、これCD?」と呟いていた来場者もすぐにご本人だと気づき、会場は大きな歓声と拍手に包まれていた。

訪日外国人の増加により、日本文化への関心は年々高まっている。中でも「日本酒」は、和食と並ぶ象徴的な存在でありながら、和食レストラン・居酒屋を一歩出れば、まだ出会える場所が限られており、やはりナイトクラブでもメインメニューに掲載されている事が少ない。さらに日本人若年層にとっては、日本酒は“伝統的で難しそう”というイメージもあり、日常的な選択肢から外れがち。そんな中だからこそこのイベントの意義は深い。まじめなクラフトマンシップを強調する一面も重要だが、娯楽として感性的・体験的に出会える場を創出することも重要だ。日本酒と音楽が掛け合わさることで、自然と笑顔がこぼれノン・バーバルで楽しめるエンターテイメントが成り立っている。
■今回登場した日本酒と日本酒カクテル

YUZU ~sacred~ <神聖>・琴~koto~<英勲>・ 蒼雪~sousetsu~ <月の桂>・Kagura so-da <神蔵>・光~samurai~<玉乃光>・華火~hanabi~<Assemblage Club>
Sake Mikoshiが練り歩く!

そして、今回実験的な試みとして披露したのが「Sake Mikoshi」たるもの。日本酒をボトルでご注文くださった方にこの「Sake Mikoshi」で運ぶという試みだ。クラブではVIPシートが用意されており、クラブ内で着席できるのはVIPシートのみだったりする。ゆっくりと仲間内で飲めるので、外国人グループが利用しシャンパンなどを注文しているケースはよく見かける光景だ。しかしそこでもやはり日本酒はオン・メニューされていないことが多い。それを打破すべく、日本酒のボトルメニューをつくり、神輿によるパフォーマンスでド派手にサーブすることで、楽しみながら注文してもらおうという取り組みだ。「祭り」はどの国でも盛り上がるものだ。直感的にそして感覚的に盛り上がる仕組みをつくることで注文数を伸ばす。場内を練り歩くと誰しもスマホを向けシャッターを切りたくなる光景だ。利用価値はまだまだ広がりそう。これぞまさにエンターテイメントジャンクション!エンタメで経済を動かす。ZEROTOKYOが掲げるテーマだ。次回にも期待したい。
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♯京都
過去のレポート:
[WORLD KYOTO]×[Sake World]Vol.5
[WORLD KYOTO]×[Sake World]Vol.4
[WORLD KYOTO]×[Sake World]Vol.3
[WORLD KYOTO]×[Sake World]Vol.2
[WORLD KYOTO]×[Sake World]Vol.1
文:Sake World編集部
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