純米吟醸 鯨波
恵那醸造 | 岐阜県
恵那醸造
岐阜県中津川市の山間部にひっそりと佇む[恵那醸造]は、棚田で収穫される良質な米と裏山から豊富に湧き出る軟水で代々酒造りを手がける。
岐阜県中津川市の山間部、中央アルプスを臨む標高600メートル付近。山の傾斜に段々と広がる棚田の風景の中にひっそりと佇む[恵那醸造]。その創業は江戸時代後期の1818年に遡る。当初は農業を営んでおり、棚田で収穫される良質な米と豊富に湧き出る水に着目し、酒造業を開始した。山中の酒蔵は珍しく、車の無い時代には米や酒の輸送にも大変な苦労があったと伝わる。一方で、山の傾斜を利用して、酒蔵から瓶詰場、母屋、池、川へとポンプなしで水が流れるルートが確保され、蔵の裏山にあたる二ツ森山より湧き出る軟水を潤沢に使用することができるという利点も。この硬度4の軟水が、やわらかく滑らかな酒質を創出する。
代々引き継がれる銘柄「鯨波」は「山の上を流れる雲が優雅に泳ぐ鯨に似ていた」ということが由来。また、大波の意味もあり、跳躍、躍進などの願いがこめられている。
山間部の蔵が雲をイメージして醸す「鯨波」は、山肌を撫でながら優雅に泳ぐようなダイナミックさと、雲のような繊細さを合わせ持つ澄んだ味わい。蔵がある山々の大自然の風景に想いを馳せながら味わいたい。