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北善商店

北陸街道今庄宿、四季折々の自然中で酒を醸し続ける[福井/北善商店]

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雪深い郷、北陸街道今庄宿。四季折々の自然の中、江戸時代からの歴史を持つ建造物に囲まれ酒を醸し続ける北善商店。山に囲まれた場所ながら、平安時代から交通の要とされてきた蔵の周囲には、見どころや旨いものが集まる。

享保元年の創業から300年の歴史を持ち、現在の当主は10代目北村 啓泰(きたむら ひろやす)さん。サラリーマンとしてアルコール業界を学んだのちに帰福し、1から酒造りを習得。以来、いいものを少しずつ、誠実で実直な酒造りを1人で担う。「その土地の材料で、飲みやすくて飽きない酒を作っています。目指しているのは土地の肴に合ういい酒ですね。」何よりご自身が本当にお酒が好きと北村さん。

「地酒は風土が醸しだす」をモットーに、酒造りを続ける北善商店。今庄は近年、ロマンを感じる風景が観光客に人気のエリアで、今も風情ある家並みが揃う。酒蔵見学は、一滴一滴に心を込めた酒造りをおこなってる様を間近で感じる内容。建物のそこかしこには行政指定の『伝統的建造物』のプレートが輝き、蔵そのものも見どころのひとつ。ふと見上げると合掌造りの蔵の天井はすすで黒くなり、江戸時代からの積み重ねを目にすることができる。酒蔵見学はもちろん、地域ぐるみで行う酒造り体験も人気。また蔵からすぐそばにあるゲストハウス「玉村屋」主催で、1日~数日かけて酒造りの工程すべてを体験することができる。(3,000円、要予約)

飲み飽きない旨みを追求した酒を造る。「聖乃御代(ひじりのみよ)」は、京都の高僧から授かった名。

北善商店特有のすっきりときれいな味を醸すため、1つ1つの工程と素材を厳選して酒造りをしている。福井県有数の豪雪地帯である今庄は、囲む山々のけい石岩盤を潜りぬけた清らかな軟水が豊富。吟醸酒向きの純水に近いPh7の良質な水が自慢。米は、酒造りに適した福井の五百万石を厳選して使用している。

試飲を楽しめるのは販売所や蔵の脇にある庭のテーブル。桜が植わっており、良い時期には花や紅葉が楽しめるのだとか。地元の素材であるつるし柿を使ったリキュールなど、今庄でしか出会えない味も揃っており、色々な楽しみ方ができる。「今庄の蕎麦、うちの酒に合うよ」と近隣の名物も加え、町ごと楽しめる見物をぜひ体感してほしい。

この酒蔵の銘柄一覧

北善商店

北善商店

創業
1716年
住所
福井県南条郡南越前町今庄81-3Googlemapで開く
TEL
0778-45-0016
HP
https://www.zen-roku1716.com/
営業時間
9:00~17:00
定休日
不定休

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