雰囲気のいい京町家で至福の時間を

築90年の京町家で気張らずに料理が楽しめると、2023年8月4日のオープン以来、早くも評判を耳にする[割烹料理 福やす]。

一枚板のカウンターで気軽に、または紅葉の坪庭を眺めながら座敷でゆったり。日本酒が充実しているから、季節の美味しい料理とお酒で至福の時間を過ごせそう。

昼はおばんざい付きの御膳を1850円から提供しており、休日のちょっと贅沢なランチにぴったりだ。

贅沢に引いた出汁にこだわりあり

20年以上京都の割烹で技を磨いた店主の福安さん。包丁の冴えからもその腕前は一目瞭然。

特に出汁にはこだわって昆布と鰹節を贅沢に使い、しっかりと引いている。

一品は500円から様々で「月1〜2回来ていただけるように」と値段も控えめなのがうれしい限り。

イカのてっぱい　700円
てっぱいとは酢味噌和えのこと。さっと炙ったアオリイカに繊細な飾り包丁を入れ、分葱と酢味噌を添えた一品

北海道のこっぺ蟹　1800円〜
旬を迎えて内子と外子を抱えた蟹の釜揚げを食べやすく、美しく整えて。スダチを絞るか土佐酢でさっぱりと味わいたい。

根菜の白味噌煮　1000円
この季節から恋しくなる白味噌の椀。山利の白味噌に出汁をきかせて、飲み干せるようちょうどいい味加減に仕上げてある

田酒をはじめ、希少な日本酒を揃える

店主が日本酒を好きになったきっかけという田酒は常時3種以上。あとは他ではあまりない銘柄を中心に、酒屋さんと相談しながら揃えているそう。

今回紹介してもらった3銘柄はこちら。

日本酒は全部で約9種ほど、田酒を除いてどんどん新しく入れ替わる。

羽陽男山 出羽豊穣　特別純米酒　ひやおろし 1合1000円
男山酒造（山形県）、アルコール度数15度、精米歩合55%

山形県産の酒造好適米、出羽燦々を使用。小仕込みで丁寧に作られた希少な日本酒。

福安さん「一夏越して味ののったひやおろし。焼き魚などに合う、しっかりとした味わいのお酒です」

基峰鶴 紬（TSUMUGI）2023 弍 1合1100円
基山商店（佐賀県）、アルコール度数15度、精米歩合55%

佐賀県の小さいけれど知る人ぞ知る酒蔵。「紬」は伝統と新しい製法の融合にチャレンジしたシリーズ。

福安さん「とてもバランスがよく、どんなシーンにも合うお酒。お造りにも合います」

田酒 純米大吟醸　四割五分　秋田酒こまち 1合1800円
西田酒造店（青森県）、アルコール度数16度、精米歩合45%

幻の酒といわれる田酒の中でも、秋田県オリジナルの酒米・秋田酒こまちを贅沢に磨いた華やかな香りの逸品。

福安さん「フルーティーで米の旨みをしっかり引き出した純米大吟醸です」

長く通いたくなるとっておきの一軒

落ち着いた世代の方が多く、こんなお店が欲しかったと何度も訪れる客も増えつつあるとか。

「長く通って来ていただく、店はそういうお客様に支えられています。これからも気兼ねなく来られる空間作りをしていきたいです」と福安さん。

カウンターで軽く一杯もよし、じっくりと季節の料理を堪能するもよし。気分次第で使い勝手の良い、まさに通いたくなる一軒だ。

Instagram /@0fkys_

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