[日本酒BAR あさくら]に聞く!いま推したいひやおろし
ようやく秋の気配を感じられるこの頃、「冷やおろし(ひやおろし)」と銘打った日本酒が目にとまるようになった。夏を越してほどよく熟成し旨みが増したお酒のことで、この時季だけの限定品だ。
おすすめのひやおろしを[日本酒BAR あさくら]店主の朝倉康仁さんに教わった。
日本酒の奥深さに触れられる
小さなカウンターで選りすぐりの日本酒が飲める[日本酒 BAR あさくら]。
居酒屋ではなくあくまでバーとして、お酒単体でも満足できる味わいの銘柄が中心だ。店主は余計なウンチクは語らないが、質問にはとことん向き合ってくれる。
18周年を迎えた2023年は、1月に西陣にクラフトビールと日本酒の店[角打ちあさくら]をオープンさせ、新たな展開に挑む。
角打ちあさくらについてはこちらから。
この記事の紹介者はこちら
- 店主 朝倉康仁さん
-
プロフィール洋書専門書店の会社員時代から日本酒にのめり込み、2005年に日本酒専門のバーを開業。大学で日本酒についての講義を勤めた経歴あり。英語が堪能なので外国人客の対応も可能。
朝倉さんが推す!ひやおろし5選
「以前は10月1日をひやおろし解禁にしていたけれど、ここ数年の猛暑のせいで9月頃から整ってくるように感じたのでこだわらなくなりました」と朝倉さん。
季節の先取りはせず、試飲をしてまだ硬いと判断すれば飲み頃まで寝かせておくそう。
「(飲み頃前に提供するのは)造り手に対して真摯でないから。信用を裏切りたくない」
こなれてきた味わいとともに、秋にちなんだラベルがあったり、季節をダイレクトに感じられるのが冷やおろしの魅力だ。
■富久長 秋櫻(コスモス)ひやおろし純米吟醸 940円
広島県産山田錦、兵庫県特A地区山田錦を使用。
「香りがあって優しい味わい。若すぎす熟しすぎす、ちょうど今飲み頃を迎えています。ネーミングも秋らしい」
今田酒造本店(広島県)/アルコール度数15度/精米歩合 麹米50%・掛米60%
■RIE STYLE 山廃特別純米 無濾過火入れ 940円
三重県産伊勢錦を100%使用した、酵母無添加の山廃仕込み。猫好きにおすすめの月見猫ラベル。
「きれいな酸とキレがあってしっかりめ。冷やでも燗でもいける万能酒」
森喜酒造場(三重県)/アルコール度数15度 /精米歩合60%
■いづみ橋 秋とんぼ 楽風舞 純米吟醸酒 940円
神奈川県産地品種銘柄米の楽風舞を100%使用。
「常温で味わって米のふくらみを感じます。早稲系の酒米でシーズンの最初に出るため、今が一番の飲み頃です」
泉橋酒造(神奈川県)/アルコール度数16度/精米歩合55%
■睡龍 大和 純米酒 生詰 29BY 940円
「29BY(2017年度醸造)なので、冷やおろしというより冷や冷や‥おろしかな(笑)。古酒の始まりくらいの感じ。常温か燗で飲みたい一本です」
久保本家酒造(奈良県)/アルコール度数15度/精米歩合65%
■天寶一 秋あがり 純米吟醸酒 940円
広島県産特別栽培米の八反錦使用。テーブルに秋の雰囲気を運んでくれる紅葉ラベル。
「ドライでキレがあり、旨みもある。冷酒、ひや、燗でもOKの万能酒」
株式会社天寶一(広島県)/アルコール度数16度/精米歩合麹米50%・掛米55%
自家製スモークをアテに一献
軽めのバーフードが中心で、おすすめは自家製のスモーク各種。木製スモーカーで一つ一つ燻製し、お酒に合うよう燻製香はかなり強めに仕上げる。
日本酒にもクラフトビールにもぴったりだ。酒肴はほかに冷奴や鯖のへしこ、エイひれ、トマトチップスなどが揃う。
おまかせ燻製3種盛り 880円
この日はミックスナッツ、梅干し(南高梅)、チーズの3種。自家製スモークは他にもオリーブやうずら卵、うるめいわし、サラミなど
エイひれ 660円
日本酒のアテといえば、これが定番。さっと香ばしく炙ったエイひれは、お好みでマヨネーズを付けてどうぞ
しっかりと味ののった、ひやおろしを味わうなら
隠れ家的なバーながら100種以上の日本酒を取り揃え、昔から熟成酒・古酒の品揃えも豊富。何より朝倉さんの日本酒愛と造詣の深さが心に響く。
このオーナーのいる店ならば、とびきり美味しい冷やおろしに出合えること間違いなしだ。
Instagram /@sakebarasakura
Sakeが飲める・買える店一覧はこちらから
https://sakeworld.jp/place/
日本酒 BAR あさくら
- 住所
- 京都府京都市中京区木屋町通御池下ル一筋目東入ル上大阪町 518-2 大久ビル 2FGooglemapで開く
- TEL
- 075-212-4417
- 営業時間
- 19:00~翌 1:00(LO/24:00)
- 定休日
- 不定休