故きを温ねて新しきを知る一夜
「Linkedin京都会 大忘年会」レポート
「千年都市」とも形容される京都市は、同時に様々な文化が発展してきた街である。そのことを再認識できるイベント『Linkedin京都会』が、12月12日ダーワ悠洛 京都を会場に開催。京都の「産」「学」「官」それぞれの新たな取り組みを紹介する場で、「産」代表としてSake Worldの進める『オーダーメイド日本酒』を、“実物”と共に紹介。
~プロローグ~「温故知新」
年の瀬に開催された本イベントだが、始まりとなったのは11月某日。Sake Worldが運営するオリジナル日本酒づくり体験施設『My Sake World御池別邸』からになる。
この日、店にやってきたのは、イベント運営事務局メンバーである中島彰氏、高山将一氏、岩坂潤氏の3名。それぞれ島津製作所、パナソニックインダストリー、SCREENホールディングスという京都ないし関西を代表する企業に所属する。

左から高山将一さん、中島彰さん、岩坂潤さん
夜の冷え込みが厳しくなった時期に足を運んでいただいたお三方。着座したのちスタッフによる説明を受け、提供される日本酒を試飲。味の多彩さを舌で体感する。


体験はブレンドタイムへ。いよいよマイサケづくりだ。

傍から見た印象だが、中島さんは予め定めたコンセプトに沿って思案、高山さんは純粋に日本酒同士の組み合わせを探求、岩坂さんは中島さんに近いがそこに自分なりのロジックを隠し味に加えていた。三者三様とはよく言ったものだ。

My Sake Worldにおけるサービスの根幹といえる部分だが、それぞれがそれぞれの考え方で楽しみつつ、マイサケを試作していて趣深い。この傾向は他も同様で、日本酒を通じた“大人の嗜み”でもあるのだ。

“六通り”つくった後は、「最優秀作品賞」を中島さんにより選定。普段より柔和な印象を抱かせる方だが、マイサケ体験にはさらに笑みを終始浮かべつつ、思い出に残るひとときとなったようだ。高山さん・岩坂さんも同様に満足気。
しかしながら、お三方はただ体験をしに来たわけではない。この日の目的は、日本酒を通じた“温故知新”を生み出すこと。完成したレシピを見て、「良いイベントにしたいですね!」と、笑顔で店を後に。


なお、お三方はあくまでも「仕事」としてご体験いただいたことを付記しておく。

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故きあっての新しき
時計の針を進め、イベント当日。
師走に入りいよいよ厳しい寒さを迎える中、数日前に完成した「温故知新」とともに会場入り。当日参加したのは40名弱で、多くが京都にある企業ないし教育機関に所属している。

乾杯のあいさつとともに、まずは“一度目”のネットワーキング。隙間がないほど人にあふれた会場内で各々が自己紹介。20分ほど経過し、いよいよSake Worldプレゼンタイムを迎える。
この日用意した資料は、運営会社リーフ・パブリケーションズの歴史を紐解きながら、Assemblage Clubから始まったブレンド日本酒の取り組み、そしてSake World事業立ち上げに至るまでの時系列を追った構成。まさに「古きを楽しみ、新しきを創る」という、会のコンセプトに沿ったものとした。

リーフ・パブリケーションズは元々、京都と滋賀のグルメ情報をまとめたタウン誌『Leaf』を軸とした出版業が祖業だ。そこから、「伏見の清酒まつり」「伏見酒フェス」といったイベントの企画運営に、「日本酒列車」などのコンテンツなどを通じ、10年以上日本酒に関わりを持っている。そうして得た知見や、関係者との信頼関係をもとにブレンド日本酒開発に挑戦した経緯がある。

創業26年目と、京都においてはまだまだ“ヒヨッコ”ではあるものの、これが設立間もない東京のスタートアップ企業だったら、まず土台にすら上がれないであろう。
Sake Worldというのはいわゆるサードパーティーに位置し、いずれの事業も協力酒蔵がないと成し得ないものだ。これまで培った信頼関係があるからこそ、日本酒に新たな価値を創出する挑戦ができている。

「温故知新」は、[齊藤酒造(英勲)][増田德兵衞商店(抱腹絶倒)][玉乃光酒造(TAMA)]のブレンドによって生み出された。
このうちメインで使用したのが英勲・古都千年だが、実はイベント当日に齊藤酒造齊藤洸社長も来場し、実際にお試しいただいている。齊藤さんもまた、2022年に先代から当主の座を引き継ぎ、英勲のブランディングにつとめているが、Sake Worldによるプレゼンを聴き、これまでの関係値を改めて振り返るいい機会になったと、チャームポイントの笑顔で語った。

イベント当日は齊藤酒造齊藤洸社長の姿も。

伏見の酒蔵(齊藤酒造、増田德兵衞商店、玉乃光酒造)により、「温故知新」は誕生した
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今日も今日とて京都
Sake Worldプレゼン終了後は、同志社大学お笑いサークルによる漫才と、京都府参事官によるIVSなどを通じたスタートアップ支援、さらに参加者を代表し、所属企業の事業紹介タイムが設けられた。
その間に、セッション終盤にベールを脱いだ「温故知新」を試してみようと、参加者が代わる代わる立ち寄って試飲。オーダーメイド日本酒の可能性を舌で感じながら、同時にスピーチ中にも取り上げた『Leaf』について。各々が思いの丈を伝えた。
2026年で創刊30周年を迎えるLeafだが、この間多くの人が手を取り、Webに移行したあとも目にし、そしてファンで居続けていることを実感した。これがあるからこそ、Sake Worldも事業として立ち上がっていることを忘れてはならないだろう。

「Leaf」は2026年で創刊30周年を迎える。
当日は24本持参した温故知新だが、試飲で消費したのは3本ほどだった。
1時間強の時間で40人ほどの来場者に対しての提供だったので、量については概ね妥当ではあるが、終わりが近づき“残り”をどうしたものかと思案したところ、中島さんが発した「ご希望の方はお持ち帰りください!」に、参加者が改めてSake Worldブースに注目。我先にと希望者が殺到した結果“完売”した。もちろん受け渡しは未開封のものに限り、未成年の参加者は対象外。
“タダ”なのだからハードルが低かったのもあることに留意しなければならないが、それでも試飲をした上の判断であり、もっと試してみたいという欲があっての選択でもある。

○○してみたいといえば、客観的に見てもイベントを通じて「京都」を知るいい機会になったように感じる。
国際的な知名度を誇る反面、ともすれば“ステレオタイプ”に見られがちなのも京都が持つ特徴だ。この地には他にも様々なな産学官がある。今日も今日とて、歴史を紡いでいく。









