イベントレポート

香港最大級の食品展示会[RBHK 2024 ]に京都発ブレンド日本酒「Assemblage Club」が初参加!

香港最大級の食品展示会[RBHK]が、2024年9月3日~5日にかけて開催された。 京都発の日本酒アッサンブラージュ[Assemblage Club]も初参加。イベントの様子をレポートする。

  • この記事をシェアする

2024年9月3日から5日にかけて、香港コンベンション&エキシビションセンターで開催された香港最大級の食品展示会「RBHK(Restaurant, Bar, and Cafe)」には、世界各国から約300のブースが出展し、9,000人を超える食品関係者が来場した。今回、京都発のブレンド日本酒[Assemblage Club]が初参加し、日本酒における香港の最新動向をレポートする。

1. 香港における⽇本酒輸出の現状

農林水産省の公表によると、農林水産物・食品の輸出額は2020年まで16年間連続で香港が第1位を獲得している(※2020年以降は中国に次いで2位)
街を歩くと至る所で日本食レストランや日系スーパーがあり、地元スーパーでも日本の飲食物が多数販売されている。その中でも日本酒は人気が高く、農林水産省が公表する「農林水産物輸出入情報」によると、2003年から2023年までの日本からの輸出金額は世界トップ3以内に入っている。

図1:日本酒の対香港輸出数量・金額の推移(2003~2023年)
2003年の日本酒輸出について、数量は1,026KL、金額は4億8,500万円。2021年がピークとなり数量は3,243KL、金額は93億800万円。2023年の数量は2,328KL、金額は60億2,400万円。2021年のピークに向けて、数量は小幅の増減を繰り返しながらも長期的には右肩上がり、金額はほぼ毎年増加を続けていた。

出所:農林水産省「農林水産物輸出入情報」を基にジェトロ作成

しかし一方で、「香港は景気が悪い」という声も多く聞かれた。実際、日本酒の香港への輸出は2022年から低迷が続いている。現地の関係者からは「香港ではコロナ禍に家庭で日本酒を飲む機会が多かったが、コロナが明けると香港内ではなく日本に訪れる傾向にある」という意見が。その背景には、コロナ収束による訪日旅行の再開に加えて、円安の影響があり、香港で日本酒を楽しむよりも、実際に日本を訪れて日本酒を味わう傾向が強まっているようだ。

確かに、想像していたより百貨店やスーパーなどの小売りでは日本酒の割合が少ない印象を受けた。ただ、日本酒専門店や日本酒に力を入れている飲食店では幅広く展開している。現地の飲食関係者からは「4000円前後の日本酒がよく動く、また、ストーリー性でどれだけ伝えられるか」と意見も聞くことができた。

2. ⾹港内だからこそ楽しめる⽇本酒の提案

香港における日本酒の現状を踏まえ、香港の料理はもちろん食事と日本酒を組み合わせて魅⼒的な体験を提案したい。

今回、京都発のブレンド日本酒[Assemblage Club]が香港に初上陸。京都の老舗酒蔵3社(増田德兵衞商店、北川本家、松井酒造)が酒蔵を越えて作り上げた新しい日本酒だ。たくさんのアッサンブラージュ(調合・組み合わせ)の中から厳選し、「日本酒×世界のグルメ」をテーマに新しいおいしさにチャンレンジしている。

「アッサンブラージュ」とは、“掛け合わせ”や“調合”という意味で、ボルドーやシャンパーニュなど昔からワイン造りに用いられる伝統的な技法。複数の原酒を混ぜ合わせることで単体では出せないようなおいしさを出せると、日本酒業界でも盛んになっている。

Assemblage Club 01 CODE NAME : Taro′ 720ml

冷蔵庫でよく冷やして飲むのがおすすめ。軽やかな甘味と酸味で飲みやすいのが特徴。隠し味で加えた熟成古酒が味わいの輪郭をキリッと引き締め、案外さっぱりした飲み口だ。口の中で体温に近くなった瞬間には個性をぐっと潜め、和牛などの肉汁と溶け合う味わいだ。

甘味・辛味・苦味・酸味・うま味のバランスをコントロールして調合しており、従来の日本酒の常識を覆す複雑な味わいを設計できるのは、味を立体的に組み合わせられるアッサンブラージュの醍醐味。

京都のお酒というキーワードとブレンドの新しさが興味をひき試飲者も多数。
来場した食品関係者からは「味と香りがエレガントで魅惑的な味わいだ。」
「一口飲むとフルーティーで、後からキレも感じられる。香港の人の口に合うと思います。」
「肉はもちろん、香港の海鮮、生牡蠣や鮑にも合いますね」と感想を聞く事ができた。

3. 今後の香港での展開

香港は日本酒の主要な輸出先であり、数量・金額ともに今後も拡大が期待される。
「Assemblage Club」ではシンガポールを皮切りにレストランを活用した試食・試飲イベントを実施していきたい。新しいペアリングなどの体験を提案していくことが重要とだと感じた。
また著名な品評会での受賞実績も、有効な購入動機となる。隣のブースでは「TTSA 品味潮人 清酒大賞」受賞の銘柄が多数試飲されていた。「Assemblage Club」でもチャレンジしていきたい。

関連記事はこちら

国際的な日本酒コンペティション「ミラノ酒チャレンジ2024」で、ブレンド日本酒「アッサンブラージュ・クラブ」が銀賞を受賞
♯アッサンブラージュ

関連記事はこちら

京都発!アッサンブラージュの技術で生まれた日本酒「Taro」が 「シンガポール酒チャレンジ 2023」で金賞を受賞!
♯ニュース♯アッサンブラージュ
株式会社リーフ・パブリケーションズ

株式会社リーフ・パブリケーションズ

創業
1996年
代表銘柄
Assemblage Club
住所
京都府京都市山科区音羽前田町43番地 ヤマシナアーバンコテージ1FGooglemapで開く
TEL
075-632-9453
HP
https://sakeworld.jp/abc/
営業時間
9:30~18:30
定休日
土日

特集記事

1 10
FEATURE
Discover Sake

日本酒を探す

注目の記事

Sake World NFT