日本酒とお店

【全国版】その場で楽しめる!日本酒の体験スポット6選

日本酒が楽しめる施設やスポットの全国版をセレクトし、新しい日本酒の魅力に出会える旅をご提案します!日本各地にある地元で醸されたお酒を購入できるだけでなく、見て・体験し・呑んで楽しめる施設が増えています。ぜひ足を運んでください!

全国の日本酒が楽しめるスポット
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酒造りをしている土地だからこそできるユニークな体験を楽しんでみませんか?贅沢な試飲から、蔵人体験、蔵元への宿泊、地元の食材とのペアリング提案まで、日本酒の奥深さと楽しさをたっぷり体験できるスポットを集めました。

【福井】日本酒ファン必見!「黒龍」を五感で味わう[石田屋 ESHIKOTO店(いしだやえしことてん)]

石田屋 ESHIKOTO 試飲のようす

複合施設[ESHIKOTO(えしこと)]を手掛けるのは福井県を代表する酒蔵、黒龍酒造。お酒を核に、福井を中心とした北陸の食や文化を伝える複合施設だ。

約3万坪の敷地面接のうち約1万坪部分に、セラーを有する「臥龍棟(がりゅうとう)」と、観光・飲食・買い物を楽しめる「酒樂棟(しゅらくとう)」の2棟を構える。今回特におすすめしたいのは酒樂棟にある[石田屋 ESHIKOTO店]。お酒の購入とテイスティングを同時に楽しめるスポットだ。

石田屋 ESHIKOTO 季節ごとのおすすめ日本酒が揃う

テイスティングカウンターでは、その季節のおすすめのお酒を値段に関わらず一律1,000円で試飲できる。スタッフの方々が丁寧に解説してくださるので、安心して好みの銘柄を見つけられる。

日本酒愛好家にもファンの多い「黒龍」や「九頭龍」が有名だが、目玉はここでしか購入できない「永(とこしえ)」シリーズ。

石田屋 ESHIKOTO 店内

細部までこだわった建築や内装も見どころのひとつ。著名なデザイナーがディレクションを務めた意匠をところどころに感じられる。越前和紙を用いた壁紙、床やカウンターには地元の石、ベンチには美山杉と、土地の息吹を感じられる。

石田屋 ESHIKOTO アペロアコヤ提供料理

併設されているレストラン「Apéro acoya(アペロアコヤ)」では、フレンチ出身のシェフが素材を活かした食事を提供。福井のお米のおいしさを伝えるメニュー構成になっている。お酒をテーマにしたお土産も豊富で、食の面でも多彩に楽しめるようになっている。

石田屋 ESHIKOTO 四季の風景

施設には自然を眺められるデッキなど、のんびりと過ごせるスペースが豊富にあり、春には桜、冬は雪景色と四季折々の景色を楽しめる。お酒を核に人が集まり、福井の文化を伝えたいという思いが詰まった場だ。ぜひ一度は訪れ、五感を研ぎ澄ませ楽しみたい。

ESHIKOTO
住所:福井県吉田郡永平寺町下浄法寺12-17
アクセス:JR「福井駅」から車で約27分
えちぜん鉄道「永平寺口駅」から車で約6分
車で「福井北IC」から約15分
営業時間:各店舗に準ずる
定休日:水曜日、第1・3・5火曜日
URL:https://eshikoto.com/
※20歳以上のみ利用できます。

石田屋 ESHIKOTO店(いしだやえしことてん)
TEL:0776-63-1030
営業時間:10:00〜17:00
URL:https://eshikoto.com/ishidaya/

Apéro & Pâtisserie acoya
TEL:0776-97-9396
営業時間:10:00〜17:00
定休日:不定休
モーニング、ランチは事前予約がベター
URL:https://acoya-fukui.com

【兵庫】日本一の酒どころに酒神社!発酵×灘酒のぺアリング[灘五郷酒所(なだごごうさけどころ)]

灘五郷酒所 外観  [灘五郷酒所(なだごごうさけどころ)]は、阪神本線・御影駅から徒歩8分にある。灘五郷26蔵の日本酒と「旬、地元、相性、発酵」をテーマにした食が楽しめる元酒蔵の飲食施設だ。

天井の高い特徴的な建物は、灘五郷の一角である[剣菱酒造]の酒蔵を改装したもの。コンセプトは“酒神社”だそうで、奥に続く全長50mのカウンターは本殿に繋がる参道をイメージしているのだとか。入口にはしめ縄、提灯、店内BGMはテクノ。気分のアガる、ネオな雰囲気が漂う。

灘五郷酒所 内観

店に入るとまずチケットを購入し、カウンター注文と引き換えに消費していくスタイルだ。チケットは、初回チケット15枚つづり3,000円と、追加の5枚つづり1,000円の2種類。

一度は体験しておきたいのが、お酒とお料理のペアリングセット「灘五郷酒所セット」。(チケット15枚、3,000円)季節に合ったおすすめの日本酒5種と、季節の小皿3種がセットになっている。

灘五郷酒所 日本酒とおつまみのセット

お酒や料理は季節によって変わるが、いずれも灘五郷ならではのものをセレクトしてくれる。灘五郷はお酒のみならず、港町らしい多種多様な食文化が共存しており、小皿に乗る食材がどこかモダンでユニークな発見のある組み合わせに出会える。

料理は発酵酒料理研究家の中野佳子さんがペアリングを考案。灘に多い辛口の男酒は、お酒単体で味わうのと、食事と一緒に味わうのとは全く違う、と話す。お酒も料理も単品注文も可能なので、ハシゴ酒のついでに寄るような楽しみ方もできる。

灘五郷酒所 スタッフ

神戸の活性化を創出することを目指し、人が集う場としてできた場。灘酒とチーズトーストを楽しむ「SAKE MORNIG」の不定期開催や酒蔵イベントの会場になったりと、灘の酒について知り、触れることのできる場として、これからも目が離せない。

灘五郷酒所 イベントのようす

酒イベントを実施

灘五郷酒所(なだごごうさけどころ)
住所:神戸市東灘区御影本町3-11-2
アクセス:JR「住吉駅」から徒歩22分
阪神本線「御影駅」から徒歩10分
阪急「御影駅」から車で9分
TEL:080-7945-8291
営業時間:金・土/12:00 – 21:00、日・祝日/12:00 – 20:00
定休日:月・火・水・木曜日
URL:https://nadagogo.com

【新潟】新潟県内“全”酒蔵のお酒の試飲ができる!旅行客の強い味方[ぽんしゅ館 新潟驛店(ぽんしゅかんにいがたえきてん)]

ぽんしゅ館 新潟驛店 唎酒番所

新潟と言えば、酒蔵数が日本一の言わずと知れた酒どころ。何を飲んでおくべきか、お土産に向いているか思い悩むこと必至の地だ。そこで強い味方となるのが、JR新潟駅直結の商業施設「CoCoLo新潟メッツ館」内、[ぽんしゅ館 新潟驛店]。県内の約88酒蔵、約900点の日本酒と圧巻の品数を扱う、新潟土産の宝庫なのだ。

ぽんしゅ館 新潟驛店 外観

なんとここには新潟県内にある“全”蔵の酒を試飲できる「唎酒番所」がある。500円でコイン5枚を購入し、ズラリと並んだ唎酒マシンから好きに選んで試すことができるのだ。コインの必要枚数は銘柄によって異なり、追加で購入も可能。唎酒マシンにはスタッフの方の手書きポップが掲示されており、銘柄ごとの味わいや特徴が分かりやすい。

ぽんしゅ館 新潟驛店 おちょことコイン

「CoCoLo新潟メッツ館2F WEST SIDE」にある「ぽんしゅ館コンプレックス」には角打ちコーナーが併設されており、お酒はもちろん、お土産店内のコーナーとは思えない凝った一品料理を楽しめる。魚介類を使ったアテが多いのは土地ならではだろう。唎酒番所の後にゆっくり立ち寄る流れがおすすめだそうだが、これは思わず飲みすぎてしまう、要注意のコースである……!

ぽんしゅ館 新潟驛店 コンプレックス角打ち

「コンプレックス」ではお菓子、米菓、おにぎりなどの名物、同エリアの「クラフトマンシップ」では職人のつくる酒器や包丁など、新潟特産物のお土産も豊富に扱う。定番商品からローカル商品までバラエティに富んだ品揃えだ。旅の途中に立ち寄りやすい新潟駅すぐそば、お土産はここでまとめて頼るのが賢いかもしれない。

ぽんしゅ館 新潟驛店(ぽんしゅかん にいがたえきてん)
住所:新潟県新潟市中央区花園1-96-47 CoColo新潟メッツ館
アクセス:JR「新潟駅」西口改札からすぐ
TEL:025-240-7090
営業時間:9:00~21:00(唎酒番所 9:30~2030 ※最終受付/20:15)
定休日:休館日に従う(HPにてご確認ください)
URL:https://www.ponshukan.com/niigata

【三重】四季を通じてフレッシュな生酒が楽しめる[福和蔵(ふくわぐら)]

福和蔵 外観

[福和蔵(ふくわぐら)]は、「あずきバー」でおなじみの、あの井村屋が醸造する酒蔵。令和時代に誕生した新たな気鋭の蔵でもある。三重県多気の豊かな風土によって育まれた水と酒米を使用し、テロワールに根差した四季醸造をおこなっているのが特徴。

三重県松阪市飯高町で採水した希少でまろやかな硬水、酒造好適米の三重県産『神の穂』を使用した、テロワールに根差した酒造りが福和蔵のこだわり。品質管理を徹底し、通常は冬季のみの醸造を年間通しておこなう。四季を通してフレッシュな日本酒が味わえるのがこの蔵の最大の魅力だ。

その福和蔵の直営店舗が入っている「VISON(ヴィソン)」は日本の誇るべき食や文化、アートが集結した集合施設。あらゆるグルメや特産品が揃う中に店を構える。

福和蔵 店内

直営店舗では、その作りたての生酒を存分に味わえるよう、飲食スペースと販売スペースが設けられており、訪れた人が蔵の醸したお酒を最大限楽しめるつくりになっている。

福和蔵 日本酒おつまみのセット

飲食スペースでは日本酒とやわらぎ水、おつまみのセットが770円〜1,320円(いずれも税込、追加などアレンジ可能)でいただける。

提供されるおつまみは「○○さんの」と、作り手の名前が冠してあるものばかり。このことから、土地の味を楽しみ、根差したものづくりを味わってもらおうという意図が存分に伝わる。冬季は不定期でおでんの提供などもあり、季節ごとに楽しみたい。

福和蔵 色々なおつまみ

さすが、さりげなく小豆を使ったおつまみも忍ばせてある。

三重県のほぼ真ん中にある多氣町は、伊勢神宮、熊野古道にアクセスのよい土地だ。この地に来ることがあれば、日本酒好きはぜひ訪れたい。

福和蔵(ふくわぐら)
住所:三重県多気郡多気町ヴィソン672番1食祭4
アクセス:東名阪自動車道 「亀山JCT」から車で約40分
JR・近鉄「松阪駅」からバスで約42分
周辺JR駅ら乗り合いタクシー「でん多」も利用可能TEL:0598-67-8279
営業時間:10:00 – 19:00/冬季~18:00
定休日:無休(変更となる場合あり)
URL:https://www.fukuwagura.jp/

【長野】世界初!酒造りを通して蔵人の生活を体験する宿泊型施設[KURABITO STAY(クラビトステイ)]

KURABITO STAY 外観

酒蔵に滞在し、酒造りを中心としたツアーを通して蔵人体験ができる、[KURABITO STAY(クラビトステイ)]。所在地の長野県佐久は、千曲川の最北端に位置し、水に恵まれた土地だ。豊かな自然、13の酒蔵、唯一無二の環境を武器に地元を盛り上げようと立ち上がった、新しい観光の形がこの施設で楽しめる。

体験を提供する酒蔵は、創業300年を超える老舗の酒蔵「橘倉酒造」。体験ツアーは1泊2日麹づくり~2泊3日で複数のツアーバリエーションがあり、キャンセル待ちも多数の人気ぶり。

KURABITO STAY 体験のようす

蔵人体験のツアー内容は、お祓いの神事とオリエンテーションにはじまり、蒸米、酒母つくり、仕込み等のお酒づくり作業、テイスティング、麹セミナー、まち歩き。酒造りから土地を知るプログラムまで、本格的かつ多岐にわたり、最後には蔵人体験修了証をもらうことができる。

KURABITO STAY 体験のようす

体験とはいえ行うのは通常と同じ酒造り。微生物の働きに合わせておこなうため、予定通りに行かないことも多々ある。参加者はツーリストだけでなく、日本酒通や1人客も多く、真剣に酒造りに向き合い取り組む。

KURABITO STAY 宿泊施設内観

宿泊家屋は酒蔵敷地内の築100年の趣ある建物だ。提供される食事は土地を感じるおもてなし。まち歩きを通して土地を知る、など、酒造り以外の部分も決して体験の添え物ではない旅の魅力に溢れるプランなのだ。直近では佐久の風景を伝える別のアプローチとして酒米街道を巡るサイクリングプランも販売開始した。(1泊39,800円~各プランあり)

KURABITO STAY 提供している食事

この地ならではの食材を活かし、技巧が光る華やかな和食やローカルグルメも楽しみのひとつです

日本に住むゲストには、造ったお酒は50日後に自宅まで届けられる。時間を経てからも何層にも楽しめるこんな経験、ここでしかできない。

KURABITO STAY(クラビトステイ)
住所:長野県佐久市臼田623-2
アクセス:JR「佐久平駅」から車で20分
JR「臼田駅」から徒歩20分
TEL:0267-74-0588
事前予約制、HPから申し込み
URL:https://kurabitostay.com
※宿泊者以外は入館不可

【神奈川】シン・角打ち!ひらかれた酒蔵で乾杯[瀬戸酒造店 SakeTerrace(サケテラス)]

瀬戸酒造店 SakeTerrace 外観

神奈川県開成町にある[瀬戸酒造店(せとしゅぞうてん)]は慶応元年(1865 年)に創業した老舗の酒蔵。 38年前に中断していた自家醸造を2018 年に再開。開成町ならではの日本酒と発酵の魅力を探求し発信し、地域のチカラを高めたいと多岐な取り組みを行っている。

豊かな自然に囲まれた環境を活かし、伝統的な醸造技術を駆使した全量小仕込みで丁寧な酒造りをモットーにしている。コンセプトは、飲んだ人を楽しく幸せにする日本酒。

そのモットーを体現する場のひとつが[SakeTerrace(サケテラス)]。これまでも敷地内で角打ちスペース「角打ち庭園 一畳酒場」を運営してきた。地域の祭りの発展に呼応する形で拡大しリニューアルしたのがSakeTerraceだ。

瀬戸酒造店 SakeTerrace MAP

庭園を6つのエリアに分けており、それぞれのテーマに楽しみがある。例えば「niwa」では、コイン式試飲サーバーで1杯500円で純米大吟醸をはじめとした日本酒を楽しむことができる。「hiroba」では大型パラソルが設置され、天候に左右されず四季折々を快適に過ごせる。

瀬戸酒造店 SakeTerrace 飲食スペースには大型パラソル

アテやお酒のおかわりが欲しくなったら「SakeBar」に行くとキッチンカーでおつまみや飲み比べセット、ハイボールやカクテルが購入できる。お土産は「shop」で。お酒や酒かすを使用したお菓子、Tシャツなどグッズが展開されており、見るだけでも楽しい。

瀬戸酒造店 SakeTerrace キッチンカー

SakeTerraceでは、それぞれ自身に合ったペースとスタイルでお酒を楽しめるので、あらゆる年代の方と遊び来られるのが嬉しい。時にはキッチンカーで地域のイベントに出張しお酒を提供するなど、コンセプトに沿って色々な人のもとへおいしいお酒と幸せを届けている。田園風景の広がりと四季を感じられる空間で、楽しく乾杯する休日を過ごしたくなる。

瀬戸酒造店 SakeTerrace 庭園と日本酒、おつまみのセット

瀬戸酒造店 SakeTerrace(サケテラス)
住所:神奈川県足柄上郡開成町金井島17
アクセス:小田急線「新松田駅」から徒歩40分、車で約9分
JR「小田原駅」から車で約35分
TEL:0465-82-0055
営業時間:10:00~18:00
定休日:月曜日~水曜日(※祝祭日は営業、あじさいまつり期間中は無休)
URL:https://setosyuzo.ashigarigo.com


ライター 橋尾 日登美
東京生まれの大阪在住。ライターとして、企業取材記事や、ビジネスコラム、暮らしとお酒と食にまつわる記事を執筆中。同時に企業の人事・広報も支援。
ディープな酒場エリアに暮らし、趣味は飲み歩きとピクニック、料理。とにかくすぐ「ビールが飲みたい」と発言するのが特徴。好きな日本酒は『上喜元』、『舞美人SanQ』。

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