華泉 純米酒
華泉酒造 | 島根県
華泉酒造
「山陰の小京都」と呼ばれ、七百年の歴史に育まれ、情緒あふれる津和野で酒造りに励む[華泉酒造]。1730(享保15)年の創業以来、地元の人に愛される酒造りを貫いている。
日本五大稲荷の一つ太鼓谷稲成神社や津和野城跡など歴史的な風景に囲まれ、落ち着いた佇まいを保つ津和野。徳川8代将軍吉宗の時代に、津和野で古くから米問屋を商っていた初代俵屋長七が酒造業を始めたことから、[華泉酒造]の歴史は始まった。現当主で10代目、11代目が杜氏として酒造りに励んでいる。
創業以来貫いてきたのは、地元の人に愛される酒造り。辛口でありながら芳醇な味わいを持つ日本酒の魅力を追求。昔ながらの手法を守りながらも、時代に即した酒造りに挑み続けている。
酒米には日本一と言われる兵庫県産「山田錦」や、津和野産「佐香錦」などを使用し、仕込水には秀峰青野山の伏流水を使うなど、素材にもこだわっている。機械に頼り切らず、人の手を使った昔ながらの手法を活かした酒造りが特徴だ。
代表銘柄は、社名にもなっている「華泉」。特に「大吟醸 華泉」は、低温で吟味されて造られ、神秘的なほどの吟醸香を漂わせ、奥深い味わいを醸し出す。さらに「華泉 特別純米」は、島根県開発のオリジナル酒米「縁の舞」を100%使用し、爽やかな味わいとのど越しが軽やかでキレのある味わいを生み出している。
歴史と風格を守りながらも、幅広いスタイルで日本酒を楽しんでもらうことにも尽力している[華泉酒造]。大吟醸酒粕ベースの甘酒や、季節ごとに変わる風景と自然の恵みを感じることができる季節定期便なども展開している。2022年には「たくさんの喜びと当蔵二百九十余年の歴史に華を添える」という意味を込めた新たな純米吟醸酒「㐂津禰」(きつね)を発売し、好評を博している。
津和野の地酒「華泉」を過去から今、そして未来へと奏でる[華泉酒造]の挑戦はこれからも続いていく。