Sake Trivia
日本酒版ヌーボー「しぼりたて」
世間ではボジョレーヌーボー解禁の話題で持ち切りですが、日本酒もまもなく新酒の季節を迎えます。 ワインの新酒を「ヌーボー」と呼ぶように、日本酒の新酒を「しぼりたて」と呼んでいます。日本酒版ヌーボー「しぼりたて」についてお伝えします。
しぼりたてとは
日本酒業界では、7月1日から翌年6月30日までの期間をBY(Brewery Year)という独自の製造年度で区切っており、その年度内に製造されたお酒のことを新酒と位置づけています。 しかしながら一般的には、秋の終わり頃から日本酒造りを開始し、その冬に出来上がったばかりの日本酒を新酒またはしぼりたてと呼んでいます。しぼりたての多くは12月から翌年3月にかけて出荷されます。
しぼりたての特徴
しぼりたては文字通り、出来たてのフレッシュな風味が特徴。熟成期間を経ていない分キレがあってスッキリと飲みやすいため、ビギナーにもぴったりなお酒と言えるでしょう。 一方で、3年、5年と長期にわたって熟成させた古酒の、複雑な熟成香を好む人もいます。
酒蔵の杉玉が新酒の合図
酒蔵や酒屋さんの軒先に掲げられた杉玉が、年に1度交換されていることをご存知でしたか? 実はこれ、新酒が完成したことを知らせる合図なんです。 新酒が完成したばかり頃の杉玉は、若々しい緑色。その後お酒の熟成度を表すように、翌年の秋にかけて徐々に茶色へと変化していきます。 ボジョレーヌーボーのように解禁日が厳格に定められているわけではない、しぼりたてをいち早く楽しみたいなら、杉玉の色に注目してみてください。