日本酒とお店

[京都/一献 うるうる]
節目を祝うお酒は、自ら手がけたオリジナル日本酒で。

厳選されたさまざまな日本酒から、ブレンドで理想の味わいを作り出せる[My Sake World]。今回は京都の居酒屋[一献 うるうる]が、12周年を記念したオリジナルブレンド日本酒づくりにチャレンジ。ブレンド体験の楽しさや出来上がった日本酒の味わいについてインタビューした。

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京都四条烏丸より徒歩5分。
日本酒にこだわる居酒屋[一献 うるうる]。
このたび開業12周年を記念して、[My Sake World]で初のブレンド日本酒づくりに挑戦した。
試行錯誤の末に誕生したオリジナルの日本酒、その味わいはいかに?

1. もっと日本酒を好きにさせる居酒屋

カウンター以外に、グループでワイワイ飲める大テーブルもあり。 2階は広い座敷になっており、足を伸ばしてくつろげる。

昭和初期の京町家を改装したノスタルジックな空間が魅力の居酒屋が [一献 うるうる]。
「お酒を飲む人も飲めない人も一緒に楽しめる店」をめざしており、日本酒専門店にありがちな敷居の高さを感じさせない。地元伏見をはじめ全国から厳選した人気銘柄が揃い、メニュー以外のお酒もかなりあるので相談を。また30銘柄飲み放題の宴会コースも見逃せないところ。京都の食材を生かしたおばんざいや、ボリューム満点のとりから大盛り、一番人気のポテトサラダまで、親しみやすい一品料理と合わせて、気軽に日本酒を楽しめる。難しく思われがちな日本酒のハードルを下げ、誰もが「もっと好きになる」きっかけをつくりたいという熱い思いが伝わる一軒だ。

2.  日本酒のブレンドに面白みを感じて

今年2月22日、12周年を迎えた[一献 うるうる]。
その節目に、これまでの感謝を込めたオリジナル日本酒づくりを企画した。サポートを担ったのは、ブレンド手法で自分だけの日本酒を生み出せる[My Sake World]だ。

ディレクターの西脇さんは、以前から日本酒のブレンドに強い関心を抱いていたという。「コロナ禍の時、売れ残ってしまったお酒を“遊び”でブレンドしてみたんです。それが想像以上に面白くて。世界が広がる感覚がありました」と振り返る。

その後出会ったのが、京都の三つの酒蔵が協力して生まれたブレンド日本酒、 [アッサンブラージュクラブTaro]。異なる酒蔵の個性を掛け合わせた味わいはフレッシュさと奥行きをあわせ持ち、大きな衝撃を受けたという。実際に店で提供してみると、日本酒ツウからビギナーまで幅広い層に好評を博した。そうした経験をきっかけに、[一献 うるうる]オリジナルの日本酒をつくってみたいという思いが芽生えたのだそう。

3. 12周年を記念したオリジナル日本酒が誕生!

[My Sake World 御池別邸]でのブレンド体験に臨んだ西脇さん。
12種類並んだ日本酒を前に、まず選んだのは群馬・土田酒造の[シン・ツチダ]だ。
「好きなお酒だったので、これをベースにしようと決めました」。目指したのは、時間を置くことでさらに美味しくなる日本酒だ。「以前、遊びでブレンドしたときに山廃の熟成酒を加えたら味わいがぐっと良くなったんです。

だから今回も、寝かせることで面白い変化が出るお酒にしたいと思いました」。
ブレンドはしっかりした酒質の[シン・ツチダ]を軸に、「いま一番行ってみたい酒蔵」という舞鶴・池田酒造の[池雲]、酸味のアクセントにワイン酵母で醸した伏見・玉乃光の[TAMA]を使用。「好きなものに好きなものを合わせる」という構成だ。最初は想像以上に酸がたち、微調整に苦労したというが、その甲斐あって豊かなコクとほどよい酸が調和した味わいに仕上がった。

同行した森田さんと中西さんもそれぞれブレンドを体験。森田さんは「キラキラと華やかな酒」、中西さんは「経年変化にも耐える骨太の酒」と、まさに三者三様。「店に置くお酒も3人で相談しながら発注しているので、自然と幅広いラインナップになります。その個性が今回のブレンドにも表れているのが面白いですよね」。

4.  熟成酒の奥深さを発信していきたい

オリジナルブレンドの日本酒は、チーズや西京味噌などを使ったしっかりした味わいの料理と相性抜群。ピザはパリパリ香ばしいトルティーヤのような薄焼き生地。ほぐした焼き鯖を粒マスタードとマヨネーズのソースで和えたアイデアが秀逸。 カニ味噌ピザ1,000円、鯖の美味しいおつまみ880円。オリジナル日本酒[一献うるうる]1合2,200円、5勺1,100円。

出来上がったオリジナル日本酒は、現在[一献 うるうる]で提供中。どんな味わいに仕上がったのか、気になった方はぜひ足を運んでみてほしい。
さらに先の楽しみとして、それぞれ零度以下の低温庫と常温で保管し、温度の違いによる熟成の変化を飲み比べてみたいとも考えているそう。一般には「新酒が美味しい」と思われがちな日本酒だが、熟成酒ならではの奥深さや面白さも、これから発信していきたいとのこと。


ライター・唎酒師 藤田えり子
大阪の日本酒専門店に世界を広げていただき、さまざまな日本酒や酒蔵に出合う。好きな日本酒は秋鹿、王祿ほか
お酒以外の趣味は鉱物集めとアゲハ蝶飼育。

一献 うるうる

一献 うるうる

住所
京都府京都市下京区燈籠町601-1
TEL
075-352-0680
HP
https://www.kyoto-uru-uru.com/
営業時間
17:00~23:00(LO/料理22:00、飲物22:30)
定休日
不定休

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