長門峡 P&A(PANDA)
岡崎酒造場 | 山口県
岡崎酒造場
山口県の名勝「長門峡」から流れる阿武川の水で醸す[岡崎酒造場]の酒は、米本来の味が最大限に引き出された酒。深い味わいがありながら、飲み飽きない日本酒として愛されている。
山口県萩市の阿武川沿いに位置する[岡崎酒造場]は、1924年、山口県屈指の名勝「長門峡」近くで創業した。阿武川ダム建設により、1970年に萩市の上流にあたる現在地へ移転。創業地の名を冠した代表銘柄「長門峡」を筆頭に、米本来の風味を最大限に引き出すことを目指した酒造りを続けている。
阿武川の伏流水を生かした酒造りは、日本酒(大吟醸・吟醸・純米酒・本醸造など)だけにとどまらない。地元産の柚子を使った「柚子リキュール」や、萩の名産である橙(だいだい)を原料とした「白小花」など、日本酒ベースに果汁を加えたリキュール酒の製造にも力を注ぐ。
2010年からは農薬不使用米「イセヒカリ」を使った純米酒の醸造も開始した。山口県オリジナルの酒造好適米「西都の雫」で醸した純米吟醸「福良雀」や、地元の農家や酒蔵と連携し、地元・萩市で栽培・精米された酒造好適米「特A山田錦」を使った「みがき6」の限定販売など、地域に根ざした取り組みも積極的に展開している。
目指しているのは、深い味わいがありながら飲み飽きない、バランスの取れた酒造りだ。
県産米と阿武川の清らかな水という厳選された原料に、大津杜氏から受け継いだ伝統技術を大切に守り続けて造られた酒は、全国新酒鑑評会をはじめとした各鑑評会で、金賞や優等賞など多くの賞を受賞している。
とくにこだわりがあるのは、酒造りの要となる麹造りである。毎年変化する米の状態を慎重に見極め、“洗米”や洗米後の米を水に浸ける“浸漬”の時間を最適に調整している。
2018年には、麹を造る麹室(こうじむろ)を一新し、室内の温度と湿度を厳密に管理することで、麹菌が最高の状態で働ける理想的な環境を整えた。
伝統を大切にしながらも、新しい味わいの創造に挑戦する[岡崎酒造場]は、これからも萩の酒文化の発展に貢献し続けてゆく。