招德 純米大吟醸 山田錦 延寿万年 12年熟成
招德酒造 | 京都府
招德酒造
江戸時代の洛中で創業し、大正中期に豊潤な水に恵まれる現在の地へ。昭和18年には伏見4つの醸造場の企業合同により[共栄酒造株式会社]となったが、のちに社名を酒銘と同じ[招德酒造株式会社]として現在に至る。「米と麹と水だけでつくる純米酒こそ清酒本来の姿」との考えから、昭和40年台より純米酒の普及に尽力。蔵の井戸から汲み上げる、やや硬度の低い中硬水を活かして醸す酒はまろやかで、穏やかな香りと旨さが京料理の味に寄り添う。「招德」の酒銘は、禅語の「福以徳招」から名付けられ「福は徳を持って招く(幸福は善良な心をもって招くものである)」との意味。原料米は京都府下JAS有機米農家認定1号でもある綾部市の農業法人[(株)西山農園]と連帯し、そちらで作られた酒米・祝や旭4号、京の輝きなど京都府の独自品種を中心に用いる。
さらに有機栽培の五百万石や新品種の導入、嵯峨越畑の棚田での米作り体験会なども行っている。醸造は長年、兵庫県但馬杜氏と福井県糠杜氏が酒造りを率いてきたが、現在は技を継承した若き杜氏・國石直さんが牽引。伝承の技とみずみずしい感性で、全工程を一貫し、心を込めた酒造りを続けている。