2023年9月19日、京都洛北・ 鷹峯にある[ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resorts (ロク キョウト エルエックスアール ホテルズアンドリゾーツ)]のレストラン[TENJIN(テンジン)]において、当クラブとのコラボイベント「アッサンブラージュ SAKE ナイト」を開催いたしました。レストラン[TENJIN]総料理長・谷口彰氏の自由な発想で生み出されたイノベーティブ・フレンチと全7種の日本酒をペアリングさせ、クリエイティブな夜を堪能いただきました。
ワインはリセット、日本酒はフォローアップ
ゲストは豪華に京都の老舗3酒蔵・4名(増田德兵衞商店 十四代蔵元・増田德兵衞氏、十五代・増田醇一氏、北川本家 十四代蔵元・北川幸宏氏、 松井酒造 十五代蔵元・松井治右衛門氏)をお迎えし。異形のペアリングをスタート。最初はなんと、「白ワイン」と「純米にごり酒(月の桂/増田德兵衞商店)」をお客様自身の手でアッサンブラージュ(混ぜ合わせる)ところから始まりました。固定概念を拭い去り、真っ白な味覚のキャンパスに向き合う事でペアリングの真価を問います。
ワインはリセット、日本酒はフォローアップ
食中酒の代表格とも言えるワインと日本酒ですが、実は食事における役割が異なります。ワインの大きな役割のひとつは言わばリセット。口の中に残っているうま味や油脂を洗い流し、次のひと口を味わいやすくする。一方で、日本酒の役割はフォローアップ。白米がどんな食事にも合うように、懐の広い日本酒はどんな料理も邪魔することなく引き立て、さらに豊富に含むうま味によって料理のもつ味わいに深みをプラスしていく役割を果たします。
実は最初に白ワインとにごり酒が登場したのはこの違いを実感してもらうため。さらにその2つを混ぜ合わせる事で、相互の役割を補完しあえるのもアッサンブラージュの技法のひとつです。料理がすすみ、合わせる飲み物で料理の味が変わる度に、驚きの声があがります。当クラブの日本酒アッサンブラージュ「Sophia(ソフィア)」も登場し、マスターブレンダーである増田德兵衞氏には、その開発秘話やアッサンブラージュにかける思いなどを語って頂きました。
洋酒やスパイスで〝味変〟も
「NIKUJAGA 牛リブロース秋トリュフ」には、肉料理に合わせ開発された日本酒アッサンブラージュ「Taro」をセレクト。旬のキノコも特別に使ったこの一皿には、世界三大うま味成分が勢揃い。お肉のイノシン酸、キノコのグアニル酸、そして日本酒のグルタミン酸を掛け合わせ、口内でうま味調理。積層されたうま味にお客様の顔もほころびます。
そのほかにも、「富翁 純米大吟醸山田錦49( 北川本家)」、「神蔵(松井酒造)」なども登場し、それらにシェリーやオレンジピールを加えて味の変化を楽しむとともに、日本酒の包容力を存分に体感していただきました。感想を尋ねると「日本酒の概念が変わった」「また実施してほしい」と嬉しい声が。およそ3時間のイベントは、巧みな料理に舌鼓をうちつつ日本酒の新たな可能性を体感する、贅沢なひとときとなりました。
ますますの進化を遂げる日本酒の世界。杜氏による発酵の“巧”に加え、日本酒ブレンダーによるアッサンブラージュの“妙”がおもしろい世界線をつくりあげます。
ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resorts
〒603-8451 京都府京都市北区衣笠鏡石町44−1
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