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【豆知識】日本酒ラベルを読むだけ!好みのお酒の見つけ方

酒販店や居酒屋にズラリと並んだ日本酒。初めての銘柄ばかりだと、どれにしようか迷ってしまいますよね。そんな時はラベルに注目!

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酒販店や居酒屋にズラリと並んだ日本酒。初めての銘柄ばかりだと、どれにしようか迷ってしまいますよね。そんな時はラベルに注目!好みのお酒を見つけられるラベルの読み方について、唎酒師の藤田えり子さんが解説します。

ラベルは主に3種類

瓶に貼られているのは表ラベル(胴ラベル)、肩ラベル、裏ラベルの3種類。
表ラベルで目立つのは当然、酒銘。ほかには特定名称酒の表記、蔵名などが書かれます。肩ラベルには大吟醸や生酛などのアピールしたい項目、裏ラベルはお酒の特徴などを記すことが多いです。なお、ラベルには法令で義務付けられた項目があり、表裏のどちらかに必ず表記しなければいけません。

日本酒ラベル

表ラベルは「顔」。第一印象で選べ!

表ラベルはいわばお酒の「顔」。いかにも日本酒らしいクラシックなラベルのお酒は味わいも重厚、または淡麗の正統派が多いよう。反対にモダンでおしゃれなラベルはフルーティーでジューシーな新感覚派という傾向。つまり第一印象でピンと来た「ジャケ買い」は正解です!最近はかわいい猫ラベルも多く見られ、猫好きさんに人気ですね。

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ラベルに表記するよう義務付けられている必要記載事項は次のとおりです。

裏ラベルは「プロフィール」。日本酒度とは?

裏ラベルに書かれるのは、人間に例えると「プロフィール」です。日本酒度、酸度、アミノ酸度、使用している酒米や酵母の種類、貯蔵年数などのデータが主になります。

よく味の目安にされる日本酒度とは糖の含有量で決まり、−(マイナス)は甘口、+(プラス)は辛口といわれます。でも飲んでみると「思ったのと違う」という経験はないでしょうか。それは甘い辛いの感じ方には酸度が関わってくるからです。

人間の舌は酸度が高ければ、同じ糖の量でも辛く感じます。日本酒度がプラスで酸度が高いと辛口でコクのあるタイプ、反対に日本酒度がマイナスで酸度が低いと甘口でさっぱり淡麗タイプになるというわけです。ですが、糖や酸の種類によっても感じ方は変わるため、日本酒度だけでは計り知れないところがあります。

そのような理由もあって、最近では日本酒度に変わる甘辛度という表記が増えています。これは日本酒に含まれる糖の中でも甘みを強く感じるグルコース(ブドウ糖)の濃度から酸度を引いた数値で決められ、より実感に近くなっています。それでも味については個人差や好みの幅が大きく、結局は「まあ、とりあえず飲んでみて」ということです!

ラベルは酒蔵からのメッセージ

ほかにも裏ラベルではおすすめの飲み方(冷酒・燗酒)や、家飲みを意識して相性のいい料理を教えてくれることも多いです。基本的には何を書くのも自由なので、なかにはこの一本に込めた思いやエピソードを熱く語る造り手があったり、それぞれの酒蔵のスタンスが覗けておもしろいですね。

直接会って伝えられないから、造り手の思いはラベルに託されて私たちの元に届きます。
酒蔵からのメッセージがこもったラベル、時にはじっくりと眺めてみませんか。


ライター・唎酒師 藤田えり子
大阪の日本酒専門店に世界を広げていただき、さまざまな日本酒や酒蔵に出合う。好きな日本酒は秋鹿、王祿ほか
お酒以外の趣味は鉱物集めとアゲハ蝶飼育。

豆知識一覧はこちらから
https://sakeworld.jp/trivia/

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